2024年9月6日公開
最終更新日:2024年11月17日
キャリアアドバイザーってどんな業務?仕事内容を徹底解説!
目次
- キャリアアドバイザーの業務内容
- 片手型(片面)・両手型(両面)スタイル別業務内容の違い
- 人材紹介会社のビジネスモデル
- キャリアアドバイザーが支援する求職者例
- キャリアアドバイザーと類似する職種
- キャリアアドバイザーの大変さとやりがい
キャリアアドバイザーの業務内容
キャリアアドバイザーの仕事は、求職者に対し就職・転職活動におけるサポートやアドバイスなどの支援を行う業務であり、一般的には以下のフローで支援を進めます。
1.求職者の集客
これはキャリアアドバイザーが行う場合と行わない場合があります。
キャリアアドバイザーが行う場合、スカウトメールといわれる手法で集客を行うことが一般的です。
スカウトメールとは、ビズリーチやリクルートダイレクトスカウトなどに登録している求職者に対し面談実施の訴求メールを送り、面談誘導する集客手法を指します。
キャリアアドバイザーが集客を行わない場合、マーケティングチームがwebマーケティングやSNSマーケティングなどにより集客を行う、営業事務職がスカウトメールを送るなどで集客を行うことが多いです。
2.求職者との面談
求職者との面談はオンラインまたは電話で行うことが多く、稀に対面で実施する場合もあります。最初の面談では転職を考えている理由や志向性の確認、就業先に求める条件やこれまでの経歴などのヒアリングを行います。
3.求人提案
面談でのヒアリング内容をもとに求人を選定し、提案します。
会社や業務内容、求職者の活かせる経験がどこにあるか、志向性や条件面でどこが一致しているかなどを説明し、応募先の求人を決めます。
4.応募書類の作成
企業への応募(エントリー)にあたり必要となる履歴書・職務経歴書の作成フォローを行います。
5.面接日程調整・面接対策
求職者から提出された面接可能日時を企業へ伝達し、面接日時が確定したら求職者へ面接情報をお伝えします。併せて、面接通過率を高めるための面接対策を行います。
6.入社条件の交渉・入社前後フォロー
内定後は求職者の意向をくみながら入社時の条件(年収)交渉を企業へ行います。
また、入社後にギャップが起きないよう懸念点の解消や入社後に定着・活躍するためのフォローを行います。
また、新卒領域などの例外を除き面談は求職者の業務就業後の夜間帯に行われることが多く、日中の時間帯に書類作成や面接対策準備などの事務作業を行うのが標準的な1日の流れです。
なお、一般的には30-40名程度の求職者を担当することが多く、上記の支援フローをマルチタスクで進めていきます。
片手型(片面)・両手型(両面)スタイル別業務内容の違い
①片手型(片面)・企業担当あり
片手側(片面)・企業担当ありの場合、上記の支援フローにおいて企業とのやり取りを行いません。自社内に企業担当者(リクルーティングアドバイザー、略称RAと呼ばれる)がおり、企業へのやり取りや交渉は専属の担当者が行う形になります。これは大手の人材会社に多い形態で、求職者へ集中して向き合えるというメリットはあるものの、企業と直接コミュニケーションをとらないことから伝言ゲームによりコミュニケーションスピードが遅くなってしまう、企業の生の声含め深い求人理解を得づらいなどのデメリットがあります。
②片手型(片面)・企業担当なし
①の派生形ですが、自社内に企業担当者がおらず各キャリアアドバイザーが直接企業とコミュニケーションをとる形となります。求職者へ集中して向き合え、かつ企業とも直接コミュニケーションを取るため①のデメリットもありません。
ただし、企業から見ると担当者がつかないことから窓口が分散されているように感じ、全体的な相談や質問を誰にしてよいかわからないなど企業満足度が低下してしまうリスクがあります。事業規模が拡大していくとこのスタイルを継続することが難しくなっていくことから、少人数で運営している人材紹介会社を中心にみられるスタイルです。
③両手型(両面)
これは各キャリアアドバイザー自身が担当企業を持つ形です。担当企業は他キャリアアドバイザーから引き継ぐケースもありますが、自身で新規開拓した企業を担当するケースが多いです。自身の担当企業に対し社内の他キャリアアドバイザーが担当求職者を推薦した場合、その売上を企業担当者とキャリアアドバイザーで案分し、インセンティブの計算に使う運用をしている企業が多いです。両面型においても求職者へ向き合うという姿勢を持ち支援をすることは十分可能ですが、担当する企業の採用成功に貢献するという意識が片手型に比べ高まる構造になります。
④両手型(両面)・ヘッドハンティングタイプ
③の派生形で自身が担当する企業に対しては基本的に自身が担当する求職者のみ紹介する形で、ヘッドハンティングと呼ばれるスタイルです。企業が求める採用要件(ヘッドハンティングの場合、基本的に部長職以上などハイレイヤーを対象とする)をもとにマッチする候補者をサーチし、担当企業先へつないでいくことが役割であり冒頭で記載した支援フローとは大きく異なる進め方をする特殊なスタイルです。
人材紹介会社のビジネスモデル
冒頭で記載した求職者への支援はすべて無料で提供している会社がほとんどです。ただし、紹介先企業で入社が決まった場合、企業より紹介手数料という形で費用をいただけるため、事業を運営することができます。
紹介手数料は一般的に提示年収の30-35%が相場で、採用困難職や採用困難ポジションの場合より高い手数料率が提示されるケースもあります。逆に新卒や未経験者などポテンシャル層の場合数十万円の固定金額にて設定されることもあります。
キャリアアドバイザーは営業職
キャリアアドバイザーは上記のとおり、企業からいただく紹介手数料を売上目標として持ち業務を行う営業職です。
営業職が全般的に顧客の助けとなり対価として報酬をいただくのと同様に、キャリアアドバイザーも求職者や企業の助けとなりその対価として紹介手数料をいただきます。
そのため、キャリアアドバイザーとして就業する上で人の役に立ちたい・企業の採用活動に貢献したいというホスピタリティを持つことは重要ですが、売上や数値を度外視し支援をしてしまうと事業ではなくボランティアとなります。人の役に立つ、というだけではなく泥臭く数字を追い、自社の事業収益にも貢献していくという営業職としての覚悟がホスピタリティと同時に求められます。
キャリアアドバイザーが持つ目標数値(KGI・KPI)
キャリアアドバイザーが最終的に追う目標は売上、または粗利益です。
この売上・粗利益目標を達成するため、以下のようなKPIを設定し業務改善を行っていきます。
- スカウトメール送信数
- 新規求職者面談数
- 求人の紹介数(どれだけ求人を求職者にご紹介したか)
- 企業へ推薦した求職者数
- 求職者が応募した平均求人数
- 1次面接実施数
- 2次面接以降実施数
- 内定数
- 内定承諾率
仮に目標売上や目標粗利の未達があった場合上記KPIのうち何が未達要因であったかの振り返りを行い、要因解消のためのアクションプランを定め、業務改善を実行していきます。
キャリアアドバイザーが支援する求職者例
人材紹介会社は、リクルートエージェントやDODAなど大手人材紹介会社を中心とした総合型(職種や業種、年齢すべてに対応)と、特定の領域に絞り込んだ特化型の事業者に分けられます。特化型は例えば以下のような分類があります。
- 業界特化型(コンサル・IT・M&A・建築・不動産・金融・飲食・ブライダルなど)
- 職種特化型(エンジニア・営業・管理部門・弁護士・医師・看護師・保育師など)
- 属性特化型(新卒・第2新卒・フリーター・女性・ハイクラス・シニアなど)
- 地域特化型(都道府県・アジア・欧米など)
特化型のメリットは特定の領域の知見がたまることで専門的なアドバイスを求職者に行えることです。もしこれまでの経験上特定の領域に知見がある場合、面接上有利になる場合もあります。
経験者の支援と未経験者の支援
さらに経験者(業界経験者、エンジニア経験者、ハイクラスなど)の転職支援においては具体的な求人情報の理解(社風、業界内での立ち位置、面接情報など)が求職者から求められるのに対し、未経験者(新卒・第二新卒・業界/職種未経験特化)の場合キャリアコンサルティング的な要素やモチベーション管理などが求職者から求められる傾向にあり、支援の仕方が大きく異なります。
自身の強みや志向性を踏まえ、経験者をメインに担当する企業か未経験者をメインに担当する企業か選択していけるとよいでしょう。
キャリアアドバイザーと類似する職種
キャリアアドバイザーと類似する職種として、以下の職種があります。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは国家資格の名称です。 登録制であり名称独占資格のため、キャリアコンサルタントとして業務を請け負うだけではなく、そもそもキャリアコンサルタントと名乗るためには必ず国家試験を受け合格する必要があります。 冒頭の支援フローにおける求職者との面談が業務の中心で、企業からの紹介料収入等も原則発生しないため営業職という側面はなく、結果として年収・収入条件も低めに設定されているケースや雇用形態が正社員ではないケースも多いです。
キャリアカウンセラー
キャリアコンサルタント同様面談が中心業務となり、企業からの紹介料収入等も発生しないため営業職という側面はありません。企業の人事部内やカウンセリング専門の部署に在籍社員の相談役として設置される場合もあり、人事職が兼ねるなども多く当職種を募集する求人が出ることはあまりありません。
キャリアコーチング
キャリアコンサルタント同様面談が中心業務となる点は同様ですが求職者(または相談者)よりコーチング料として数十万万円程度の対価をいただく点が異なります。
コーチング受講後はキャリアコンサルタント的な業務を実施しますが、コンサルティング契約を提案し受注を得る場面では営業職としての役割が求められます。
人材派遣営業(人材コーディネーター)
人材紹介と異なり、自社で雇用している社員や登録している社員を派遣し、企業から派遣料収入を得る形態となります。派遣料は派遣社員給与の3割程度を企業からいただき、そこから社会保険料などを支払った残りが利益として残る形が一般的です。多くの人材派遣営業は両手型(両面型)で派遣先企業の開拓営業をし、開拓した企業が自身の担当企業となる形を取っています。そのため、法人営業経験も身に着けることができます。一部の企業では派遣社員担当と企業担当を分け、派遣社員担当を人材コーディネーターと呼ぶケースがあります。派遣営業の場合は社員を紹介し関係性が途切れるキャリアアドバイザーと異なり継続的に接点を持ちキャリアに伴走できる点がやりがいの1つでもあります。
キャリアアドバイザーはつらい?大変さとやりがい
キャリアアドバイザーは目標を追っていく営業であり少なからず数値へのプレッシャーがある点や面談時間が夜に集中する傾向にあるなど大変な部分もある職業です。
ただし、
- 〇〇さんのおかげでよい求人に出会うことができた
- 〇〇さんのおかげで内定を取ることができた
- 〇〇さんがいたからこそ大変な転職活動を頑張れた
- 〇〇さんが転職活動中、唯一の味方だった
- 求職者様の入社後活躍が見れたり、担当企業の人事になって仕事上のパートナーになる
- 求職者様から転職支援の再依頼をいただける、大切な友だちを紹介してもらえる
- 企業から本当に良い方を採用できた!と喜んでもらえる
などのやりがいにつながる点が多々あり、魅力的な職業です。
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