2025年9月2日公開
最終更新日:2025年9月2日
【2025年最新】人材紹介業界の売上ランキングをご紹介!
近年、人材紹介業を営む事業者数は利用者とともに増加傾向にあります。中でも売上高がトップクラスの人材紹介・人材派遣業事業者は、卓越したサービスと時代に即した戦略で事業を拡大しています。この記事では人材紹介業の最新の売上高ランキングと主要企業の特徴、経営戦略、おすすめのエージェント等をご紹介します。人材紹介業界への理解を深めてキャリアアップにつなげる参考にしてください。
人材紹介業界の現状と成長
1999年「職業安定法」の改正により、民間事業者に対して有料の人材紹介業が解禁されて以来、事業者数は徐々に増加してきました。厚生労働省発表の「民営職業紹介事業所数の推移」(※1)によると、2024年度の事業所数は31,486所です。1999年の3,727所の10倍近くに増えています。
市場規模も近年、深刻な社会問題になっている各業種の人材不足等が影響しており、拡大傾向にあります。
※1 出典:厚生労働省「民営職業紹介事業所数の推移」
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001516702.pdf
【2025年度版】人材紹介業界の売上高ランキング
人材紹介・人材派遣業では、どのような企業が売上を上げているのでしょう。2025年の最新売上高ランキングをご紹介します。(※2)
※2025年8月時点
3位の「BREXA Next」は非上場の会社ですが、製造業向けの人材事業を展開して業績を伸ばしています。製造業は近年、人手不足が著しく厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和7年6月分)について」(※3)によると、パートを含む有効求人倍率は1.48倍です。全業種の平均1.05倍と比較すると、人手不足が深刻といえます。こうした社会の状況から、製造業に特化した人材サービスの需要は高いと考えられるでしょう。
※2 出典:日本経済新聞「人材紹介・人材派遣 売上高」
https://www.nikkei.com/nkd/industry/complist/?n_m_code=154&DisplayType=0
※3 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年6月分)について」
https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001525812.pdf
人材紹介業界の主要企業①:リクルートホールディングス
「リクルートホールディングス」は、売上高が3兆5,574億7,800と日本国内の人材紹介業界のトップを誇ります。「リクナビNEXT」「リクルートスタッフィング」等、多彩な求人メディアを有し、それぞれ対象の企業に応じたサービスを提供しています。
2012年にはグローバル市場の拡大を視野に、世界でも屈指の求人検索サービス「Indeed」を買収、人材領域での業績につながっています。求人掲載数も大幅にアップしており、利便性を高めています。アメリカやヨーロッパでも人材紹介・派遣サービスを展開しています。
常に「新しい価値の創出」をコンセプトに、既存ビジネスにとどまらない新事業への挑戦も成功の秘訣です。すべての社員が参加可能な新規事業提案制度「Ring」を導入しており、実際に「スタディサプリ」や「ゼクシィ」等、さまざまな分野でのサービス誕生のきっかけになっています。
将来の起業を目指す積極的な社員が多数在籍するのも大きな強みといえるでしょう。また、将来を見すえ、AIをHRテクノロジー部門や人材サービスにて積極的に活用しています。
人材紹介業界の主要企業②:パーソルホールディングス
「パーソルホールディングス」は、人材紹介業界を牽引する企業として常にトップを走り続ける企業です。2020年4月には事業をSBU体制に移行して、それぞれの事業が市場変化に柔軟に対応できる仕組みを構築しました。現在では、5つの戦略事業単位から、それぞれ収益を上げています。
・Staffing…人材紹介、人材派遣、紹介予定派遣等
・BPO…アウトソーシング(コンタクトセンター、セールスマーケティング、コンサルティング等)
・Technology…技術系人材の派遣・請負
・Career…人材紹介、転職メディア、副業・フリーランス支援、外国人材就労支援等
・Asia Pacific…海外における人材紹介サービス
SBU体制を確立するとともに、SBUのトップにはM&Aや人事、経営関連の権限を持たせ、大企業であっても迅速に意思決定ができる仕組みも作りました。「Staffing」は国内最大級にして同社の主力事業として、人材不足が顕著な営業職、製造業、物流業等の人材派遣に注力しています。働き方の多様性、Z世代の参加等、時代の変化に即した戦略を打ち出し成功をおさめています。
人材紹介業界の主要企業③:パソナグループ
「パソナグループ」は人材派遣や人材紹介、再就職支援などの事業を展開する企業です。特に人材派遣では日本でもパイオニア的存在であり、派遣スタッフ数も多いのが強みです。「社会の問題点を解決する」というビジョンのもと、多様な価値観やワークライフバランスを重視する人に配慮して、それぞれに適した多彩なサービスや採用形態が用意されています。
2023年にはDX推進の重点施策を策定し「デジタル人財の育成」を始めとする、これからの時代に即したワークライフ・スタイルを実現しています。
・テレワーク派遣
・オンライン型研修
・在宅型コールセンター
これらの最新技術を使った働き方を推進しているのが特徴です。近年では「地域共創プロジェクト」に注力しており、地方自治体や企業、コミュニティと連携して地域活性化に寄与しています。2020年からは、拠点の一部を兵庫県淡路島に移転しています。
おすすめの転職サイト・エージェント
現在、多くの人材紹介サービスや転職サイト、転職エージェントがあり、利用する際に何を目安に選べばいいのか迷うこともあるでしょう。売上高や求人数は信頼の証ですが、自分の属性や希望する職種、就業形態等に合ったエージェントを選ぶことも必要です。
転職エージェントには、あらゆる職種を扱う「総合型」と特定のジャンルや職種に特化した「特化型」が存在します。転職に役立つエージェントを厳選してご紹介します。
総合型転職エージェント
【リクルートエージェント】
「リクルートエージェント」は、新卒・第二新卒・ポテンシャル採用に対応しています。求人数は90万件超え(非公開求人を含む)と他社を圧倒する数で、選択肢が広がります。「転職を考えているが、どんな職種にすればいいのか迷っている」という人におすすめです。求職者へのサポートもしっかりとしており、信頼できるエージェントです。
通常、転職エージェントへの登録は複数社で行うのがベストといわれています。そのひとつに「リクルートエージェント」を選べば安心です。
【doda】
「doda」は「パーソルキャリア株式会社」運営で、求人数の多さとエージェントサービス等の各種サービスを利用できるのが魅力です。未経験・在宅勤務・残業20時間以内など、自分が希望する働き方から転職先を検索可能です。
エージェントサービスでは、キャリア相談も気軽に使え、自分に合った職種が見つかります。会員登録すれば無料で履歴書作成ツールが利用でき、初めての転職でもスムーズに準備ができます。ハイクラス転職では「doda X」がおすすめです。
【マイナビエージェント】
「マイナビエージェント」は、20代30代の転職を多く扱っているエージェントです。総合型のエージェントですが、医療やIT技術者、営業職、不動産等、さまざまな分野の経験と知識を持つスタッフが多数在籍しています。徹底した求職者へのサポートにも定評があり、面談や履歴書の添削、面接対策などを親身に行ってくれます。
首都圏以外の地方の求人数が多いのも特徴のひとつで、全国各地で面談が可能です。長年のノウハウやネットワークを活かしたサポートで顧客満足度も突出して高いエージェントです。
特化型転職エージェント
【キャリアアドバイザーAgent】
「キャリアアドバイザーAgent」は、人材紹介業(キャリアアドバイザー)を専門に扱う転職エージェントです。他社では取り扱いのない求人が多く、人材業界でキャリアを積みたい人におすすめです。1人のスタッフが求職者と紹介企業の担当にあたり、求人ではわからない企業情報や職場環境等の情報が得られます。
親身な対応には定評があり、提出書類の添削や模擬面談を実施して、不安なく本番に挑めます。
【レバテックキャリア】
「レバテックキャリア」は、IT関連のエンジニアやデザイナー、コンサル業を得意とするエージェントです。IT分野の求人数の多さで知られており、キャリアアドバイザーもIT分野出身者です。当然、IT関連の技術やスキル、業界動向に精通しており、求職者のスキルや希望職種を見極めて、最適な提案をしてくれます。
IT分野でさらなるキャリアアップや年収アップをねらいたい人には最適のエージェントです。
【レバウェル看護】
「レバウェル看護」はトップの求人数を誇る看護師専門の転職エージェントです。紹介先は病院やクリニック、施設等と多様で条件に合う転職先が見つかりやすいです。雇用形態も正社員や派遣社員、パート等から選べて、希望に合う勤務先を親身に探してくれます。
スタッフの丁寧な対応で、実際に利用した人からは高い評価を得ています。また、勤務先紹介時には病院の雰囲気や気になる点はないか等、リアルな情報を得られます。
人材紹介業界の今後と新たなトレンド
人材紹介業界は依然として市場規模が拡大中であり、特にITエンジニア等の技術職の採用ニーズが高い傾向です。人材不足という課題もありますが、デジタル技術の進化、AIの普及等により、人材紹介業界も新たな局面を迎えるといえるでしょう。
最新のテクノロジーを活用した人材紹介の手法
従来から行われてきた人材紹介のプロセスは、最新技術やAIの活用によって効率的かつ正確性の高いものに変化していくと予測されます。大きく分けて2点です。
・求職者への対応
・自社業務の効率化
求職者への対応は、リモート面談やAIで企業とのマッチングを行う等の業務が挙げられます。リモート面談に関しては利便性が高い一方で「対面でないとわかりづらい」「信頼関係の構築が難点」等の意見もあり、今後の課題といえるでしょう。AIによるマッチングはミスマッチを防ぐための有効な手段として注目されています。
自社業務の効率化には、求職者からの履歴書やエントリーシートの自動添削やデータ管理、効果的な採用マーケティング等があります。こうした業務でAIを活用できれば、生産性が上がり、従業員は本来の業務に集中できます。
リモートワークの影響
リモートワークが定着している現在、人材紹介業にも同様の対応が求められています。株式会社リクルートやパーソルキャリア株式会社等の大手企業は、リモートワーク普及率が高いです。
求職者との面談もオンラインで可能なため、現職で忙しく事業者のオフィスまで行くのが難しかったり、地方在住で面談場所が遠方だったりといった場合に便利です。しかし、対面で面談したほうが求職者ニーズを把握しやすい面もあり、初めての面談や重要な局面では対面で行うほうがよいともいえるでしょう。
求人については「リモートワーク可」の企業を増やしたほうが時代のニーズに合うといえます。
転職エージェントの選び方
転職時には「総合型」「特化型」どちらにも登録しておくのがおすすめです。より多くの求人情報が得られ、条件に合った企業を見つけやすくなります。転職したい業種への専門知識や業界動向に明るいエージェントが望ましいです。エージェントの公式サイトやレビューサイト等を参考にするとよいでしょう。
担当者(キャリアアドバイザー、キャリアコンサルタント)との相性や自分のペースで転職活動を行えるエージェント選びも大切です。売上高や知名度だけに目を向けず、サービスの質や手厚いサポートなどにも着目しましょう。
人材紹介業界の売上ランキングを参考にしながら自分に合った転職エージェントを選ぼう!
人材紹介業の事業者数は年々増加しており、利用者も増えています。売上高のランキングを参考にしながら、本当に自分に合った転職エージェントを選ぶのが転職成功のポイントです。大手企業にはない手厚いサポートが受けられたり、親身になってくれたりといったエージェントは多数あるため、複数社に登録して、比較検討するのもよいでしょう。
この記事の監修者
長沢 ひなた
外資系アパレルで販売・チーム運営を経験後、美容クリニックのカウンセラーに転身。60名中3名のみのトップカウンセラーとして表彰され、マネージャーとして大規模なチームマネジメントも経験する。
「人生単位での変化」を支援したいとの想いからキャリアアドバイザー職へ転身し、入社半年での異例の昇格、1年でリーダーに就任。現在は、キャリアアドバイザー職への転職を専門に、業界構造を熟知した的確な支援を行っている。(▶︎詳しく見る)
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