2025年1月20日公開
最終更新日:2025年1月26日
投稿者:キャリアアドバイザー求人ナビ編集部

転職エージェントになるには? 仕事に就くための具体的な方法を紹介! 業務内容や向いている人の特徴も

転職エージェントの仕事に就きたいと考えているものの、実際にどのような手順を踏むべきか分からない方も多いのではないでしょうか。転職時に資格やスキルが必要になるのかも気になるところだと思います。

 

そこで今回は、転職エージェントになりたい方に向けて、仕事に就くための方法を詳しく解説します。転職エージェントの詳細な仕事内容や、向いている人の特徴、求められるスキルなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

転職エージェントの概要

画用紙に「RECRUIT」の文字

転職エージェントとは、「人材を採用したい企業」と「転職を希望する求職者」を結び付けるサービスです。両者の希望条件やニーズを踏まえた上で、最適なマッチングにつなげます。

 

転職エージェントには、キャリアアドバイザーが在籍しており、求職者の転職活動をトータルでサポートします。条件に合う求人の紹介から、キャリアカウンセリング、履歴書・職務経歴書の添削、模擬面接などの選考対策まで、その内容は多岐に渡ります。また、企業と求職者の間に入って面接日程を調整したり、採用条件の交渉をしたりするのもキャリアアドバイザーの役割です。

 

転職エージェントはその利便性の高さから、多くの企業と求職者に利用されています。現代の働き方に即したサービスであり、今後もニーズは高まると予想されています。

 

「転職エージェント」という言葉の使われ方

「転職エージェント」という言葉は、各所で様々な使われ方をするため、具体的に何を指すのか分かりにくいという声が聞かれます。

 

一般的に、転職エージェントという言葉は、転職支援サービスを提供する企業やサービスそのものを指すケースが多いですが、時には、職種としての意味合いで使用されることもあります。

 

イメージしやすいように、具体例を挙げてみます。「転職エージェント=企業orサービス」という場合では、「転職エージェントに就職する」「転職エージェントに登録する」などの使われ方をします。

 

一方、「転職エージェント=職種」として扱う場合では、「転職エージェントになりたい」「転職エージェントとして活躍する」といった形で使用されます。

 

このように、転職エージェントという言葉には複数の使われ方があることを覚えておくといいでしょう。

 

転職エージェントの仕事内容

ノートパソコンを抱えたビジネスマン

転職エージェントの具体的な仕事内容を紹介します。

 

転職エージェントの仕事は、「キャリアアドバイザー」と「リクルーティングアドバイザー」の大きく2つに分けられます。

 

 

主な業務内容

キャリアアドバイザー(CA)

求職者対応
(求職者との面談、求人紹介、選考対策、面接日程調整、条件交渉など)

リクルーティングアドバイザー(RA)

企業対応
(企業への営業活動、求人獲得、採用人材のヒアリング、求人票の作成など)

 

それぞれ詳しく解説していきます。

 

キャリアアドバイザー(CA)

キャリアアドバイザーの仕事は、求職者対応がメインとなります。転職にまつわる希望条件の把握から内定後のフォローまで、求職者の転職活動を全般的にサポートします。

 

キャリアアドバイザーの主な業務内容を一覧にまとめました。

  • 求職者との面談
  • 求人の紹介
  • 推薦書類の作成
  • 選考対策
  • 面接への同行(同行する場合・しない場合がある)
  • 内定時の条件交渉、調整
  • 入社後のフォロー

各業務を順番に見ていきましょう。

 

求職者との面談

求職者と面談を行い、転職の希望条件や今後のキャリアプランなどを丁寧にヒアリングします。具体的には、以下のような内容を確認します。

  • 職務経歴
  • 保有する資格やスキル
  • キャリアプラン
  • 転職理由
  • 転職の希望条件(業種、年収、休日、勤務地など)
  • 現在の転職活動の状況

求職者自身が気付いていない強みや潜在的な理想を引き出すのも、キャリアアドバイザーの重要な役割です。そのためには、表面的な言葉だけでなく、求職者の思考や人となりにも目を向ける必要があります。

 

近年の傾向として、求職者との面談はオンラインで行われるケースが多くなっています。「Web面談」「オンライン面談」などと呼ばれるものです。ZoomやGoogle MeetといったWeb会議システムを利用して、画面越しに顔を合わせてヒアリングを進めていきます。

 

求人の紹介

求職者の希望やスキルに基づいて、条件が合致する求人を探します。転職エージェントで保有する求人案件の中から、マッチングするものを選定します。求職者に求人を紹介する際は、なぜこの求人を提案したのか、理由やメリットを説明することも大切です。求職者が応募を希望すれば、書類選考や面接に向けた具体的な準備を始めます。

 

なお、状況によっては、求職者の希望に沿う求人を紹介できないことがあります。客観的な視点で見て、明らかに高望みである場合には、妥協点を探る必要があるでしょう。求職者に、現状では求人の紹介が難しいことを伝えた上で、希望条件の変更や転職活動の見直しを提案しなければなりません。

 

推薦書類の作成

企業への応募手続きも、キャリアアドバイザーの仕事です。企業に連絡を入れ、求職者の応募書類と推薦状を提出します。推薦状とは、求職者の職歴やスキル、強みなどを記した文書のことです。推薦状は担当のキャリアアドバイザーが作成するのが一般的です。

 

推薦状では、具体的な実績やスキルを挙げて、求職者が優秀な人材であることを印象付けます。求職者のポテンシャルを十分にアピールできれば、書類選考を優位に進められます。

 

選考対策

転職エージェントでは、求職者に対して様々な選考対策を実施しています。主なものとして、履歴書・職務経歴書の添削や模擬面接、ビジネスマナー、服装のアドバイスなどが挙げられます。転職エージェントでは、応募先企業の詳細な情報を得ているため、社風や嗜好を踏まえた上での対策が可能となります。

 

内定を決める最終面接では、より入念な対策が求められます。想定される質問に対して的確に返答できるようにしておくのはもちろん、面接時の姿勢や表情、話すスピード、声のトーンなども評価に影響するため、気になる点があれば指摘します。

 

面接への同行

ごく一部のケースですが、転職エージェントによっては、求職者が面接を受ける際にキャリアアドバイザーが同行するケースがあります。面接の場にキャリアアドバイザーが同席することで、求職者は安心感や心強さを得られ、落ち着いて面接に臨むことができます。

 

面接は、企業の担当者と求職者のやり取りを中心に進んでいきます。基本的にキャリアアドバイザーは補助的な役割を担い、必要に応じて情報の補足やフォローを行います。

 

内定時の条件交渉、調整

内定後、求職者から依頼があれば、キャリアアドバイザーが待遇面の交渉を行います。企業側に年収や労働条件の要望を伝える際は、求職者に十分な実績やスキルがあることなど、具体的な根拠の提示が重要になります。交渉がうまく進まない場合は、企業と求職者の双方が納得できる落としどころを探ります。

 

また、入社日程の調整もキャリアアドバイザーの仕事です。求職者が在職中の場合には、円満に退職できるようアドバイスやサポートを行います。退職届の提出や引き継ぎなどで時間を要することもあるため、状況を確認しながら入社時期を検討する必要があります。

 

入社後のフォロー

入社後も定期的に連絡をとり、転職先での状況を確認します。職場環境や業務内容、待遇面において困りごとがないか確認を取ります。もし懸念点がある場合は、キャリアアドバイザーが企業と求職者の間に入って問題解決を図ります。

 

▼キャリアアドバイザーの基本知識や具体的な仕事内容についてはこちらの記事でも総合的に解説しています。

キャリアアドバイザー(人材紹介)ってどんな仕事内容?業務の詳細を徹底解説!

 

リクルーティングアドバイザー(RA)

続いて、リクルーティングアドバイザーの仕事について解説します。

 

リクルーティングアドバイザーの仕事は、企業対応がメインとなります。いわゆる法人営業と呼ばれるもので、企業に対して営業活動を行い、新規求人の獲得を目指します。採用人材に関するヒアリングや求人票の作成なども業務に含まれます。

 

リクルーティングアドバイザーの主な業務内容は以下の通りです。

  • 新規求人の獲得
  • 求人企業へのヒアリング
  • 求人票の作成
  • 選考フォロー

各業務を詳しく見ていきましょう。

 

新規求人の獲得

新規の求人を獲得することは、リクルーティングアドバイザーの重要な業務です。求人獲得の方法には、「新規顧客開拓」と「既存顧客への営業」の2つがあります。

 

新規顧客開拓とは、これまで自社と取引をしたことがない企業に営業活動を行うことを指します。電話やダイレクトメールによるアプローチが一般的です。アポイントがとれたら、企業の人事責任者や採用担当者に対して、自社サービスの提案を行います。

 

一方、既存顧客への営業では、これまでに取引のある企業に対して、新たに人材を募集する予定がないか声掛けをします。過去の取引で良い評価を得ていれば、求人を依頼してもらえる可能性が上がります。

 

なお、既に求人を預かっている企業には、いち早く採用へつなげるためのフォローを行うことが肝心です。既存顧客に対する定期的なフォローも、リクルーティングアドバイザーの大切な仕事といえます。

 

求人企業へのヒアリング

企業側の話を聞き、どのような人材を求めているのか採用ニーズを把握します。現状の課題をヒアリングした上で、経歴やスキル、人物像など、企業が獲得したい人材を明確にしていきます。その他にも、入社後のポジションや業務内容、給与、昇格条件、福利厚生など、確認が必要な項目は多岐に渡ります。

 

求人票の作成

ヒアリングで得た情報を、求人票に落とし込みます。求人票はキャリアアドバイザーを経由して、求職者に提示されます。

 

求人票のクオリティは、マッチングの精度やエントリー数に影響します。そのため、企業側の意向を正確に反映するのはもちろん、企業の魅力が伝わる内容に仕上げることも重要です。

 

選考フォロー

キャリアアドバイザーと連携して、求職者が選考を通過するためのフォローを行います。企業の社風や職場の雰囲気、採用したい人物像など、詳細な求人情報をキャリアアドバイザーと共有し、それらを踏まえて選考対策を実施します。

 

求職者から求人票に関する質問があれば、リクルーティングアドバイザーが企業側に確認をとります。回答は、キャリアアドバイザーを介して求職者に伝えられます。

 

転職エージェントでの働き方には「片面型」と「両面型」がある

転職エージェントの仕事内容は、キャリアアドバイザーとリクルーティングアドバイザーの2つに分けられることをお伝えしましたが、一人の担当者が対応する業務範囲は転職エージェントによって異なります。

 

例を挙げると、大手の転職エージェントでは、求職者に対応するキャリアアドバイザーと法人営業を担当するリクルーティングアドバイザーが別々に存在し、二手に分かれて業務を行うのが一般的です。この分業制のスタイルは、「片面型」と呼ばれます。

 

一方、中小規模やハイクラス、業界特化型の転職エージェントでは、キャリアアドバイザーとリクルーティングアドバイザーを一人の担当者が兼務するケースが多く見られます。「両面型」と呼ばれる業務スタイルで、法人営業から求職者対応まで一気通貫で担当します。

 

転職エージェントの仕事に就く際は、キャリアアドバイザーとリクルーティングアドバイザーが別々に存在する分業制なのか、あるいは、両者を兼務する業務スタイルを採用しているのか、事前に確認しておくといいでしょう。

 

転職エージェントになるには? 効率的な方法とは

虫眼鏡と「HOW TO」の文字

転職エージェントの仕事に就くための方法として、以下が挙げられます。

  • 転職エージェントに登録して求人の紹介を受ける
  • 転職サイトで求人を探す
  • 企業のサイトから直接応募する
  • SNSを活用する
  • リファラル採用(知人・友人の紹介)を受ける

この中で特におすすめしたいのが、転職エージェントを利用する方法です。転職エージェントでは、これまでの経歴や転職の希望条件に基づいて、自分に合った求人の紹介が受けられます。自ら求人を探す必要がなく、企業との連絡や交渉も代行してもらえるので、効率的に転職活動が行えます。専任のキャリアアドバイザーが付き、転職活動を全面的にバックアップしてもらえる点も心強いポイントです。

 

以下のような人は、転職エージェントの利用を検討してみるといいでしょう。

 

・働きながら効率的に転職活動を進めたい

・できるだけ早く転職を実現したい
・転職の悩みやキャリアプランを相談したい
・自分に合った会社や職場を見つけたい
・キャリアやスキルの棚卸しがしたい

・希望職種の平均年収や働き方が知りたい
・プロ視点の徹底したアドバイスが欲しい
・初めての転職で不安なことが多い

 

転職エージェントを利用するメリットは、思った以上に多くあります。無料で利用できるサービスなので、ぜひ有効に活用してください。

 

転職エージェント利用時の流れ

ブロックの階段に「STEP」の文字

ここでは、転職エージェントを利用して転職を実現するまでの流れを紹介します。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. 転職エージェントに登録する
  2. キャリアアドバイザーと面談を行う
  3. 求人を紹介してもらう
  4. 選考対策を利用する
  5. 書類選考、面接を受ける
  6. 入社手続きをする

実際にどのようなことをするのか、詳しく見ていきましょう。

 

1. 転職エージェントに登録する

転職エージェントを利用するには、サービスへの申し込みが必要です。転職エージェントの公式サイトを検索し、サイト内にあるフォームから会員登録を行います。氏名や連絡先といった個人情報や、これまでの職務経歴、転職に関する希望条件などを入力し、登録を完了させます。

 

登録完了後、内容を確認した転職エージェントから電話やメールで連絡が入ります。担当者に都合を伝え、面談日時を決定します。転職エージェントによっては、サイト内のマイページから面談日時を指定できる場合があります。

 

2. キャリアアドバイザーと面談を行う

通常、面談はキャリアアドバイザーと1対1の形式で行われます。これまでの経歴や転職理由、転職の希望条件などを伝え、今後のビジョンを明確にしていきます。プロの視点でアドバイスがもらえるので、転職をするにあたって気になる点があれば遠慮せずに相談しましょう。

 

転職エージェントの面談は、採用面接とは全く異なる性質のものです。求職者の現状や希望を正確に理解するための場であり、より良い転職を実現することを目的としています。自分を偽ったり、見栄を張ったりせず、素直な気持ちで受け答えをしましょう。

 

なお、面談形式は転職エージェントによって異なりますが、最近ではWeb面談が主流になりつつあります。状況に応じて電話や対面での面談も可能です。

 

3. 求人を紹介してもらう

面談でのヒアリングをもとに、条件に合った求人が紹介されます。転職エージェントが独自に保有している非公開求人を紹介されるケースもあります。

 

転職エージェントでは、求人の紹介とともに、企業に関する詳細な情報を提供します。業務内容や条件面だけでなく、企業の社風や職場の雰囲気、入社後のキャリアパス、選考通過の難易度など、様々な情報を得られます。事前に自分に合っている職場かチェックできるので、イメージ通りの転職を実現しやすくなります。

 

4. 選考対策を利用する

求人への応募を決めたら、履歴書と職務経歴書を準備します。転職エージェントでは、応募書類の添削や面接対策が無料で受けられます。キャリアアドバイザーが丁寧に確認やアドバイスを行うので、「履歴書や職務経歴書の書き方に自信がない」「面接を受けるのが苦手」という方でも安心して選考に臨めるでしょう。

 

5. 書類選考、面接を受ける

書類選考を通過したら、面接へと進みます。面接の日程調整は、転職エージェント側で対応してもらえます。企業と連絡を取り合う必要がないため、面接に向けての準備に集中できます。

 

転職エージェントによっては、キャリアアドバイザーが面接に同行するケースもあります。面接中に緊張から言葉に詰まってしまったり、伝えたい内容をうまく話せなかったりしたときに、さりげなくフォローしてもらえます。

 

6. 入社手続きをする

内定が決まったら、入社手続きに入ります。在職中の場合は、退職届の提出や引き継ぎが必要になります。円満に退職できるよう、キャリアアドバイザーがアドバイスやサポートをします。

 

また、入社時期の調整や、給与などの条件交渉は、転職エージェント側に一任できます。企業と直接やり取りをする必要がないため、時間的にも精神的にもゆとりが生まれます。

 

転職エージェントになるには資格が必須?

バインダーを持ったビジネスマンと人物のアイコン

転職エージェントの仕事に資格は必要ありません。転職エージェントで働いている人の中には、特別な資格を持たずに未経験からスタートした人もたくさんいます。転職時には、これまでの経歴や仕事に対する意欲、適性などが評価される傾向にあります。

 

転職エージェントの仕事をする上で、必須となる資格はありませんが、持っていると有利になり得る資格は存在します。国家資格の「キャリアコンサルタント」や、日本キャリア開発協会が認定する民間資格「CDA」などが代表的です。資格取得により、一定の知識を有する証明になります。

 

資格も大事ではありますが、転職エージェントが属する人材業界では、どちらかというと資格よりも実務経験やポテンシャルが重視されます。資格取得は必須条件ではないため、転職活動を行いながら必要に応じて検討するといいでしょう。

 

転職エージェントで役立つスキルや経験は?

「?」とメモ用紙

転職エージェントで働く際に役立つスキルや経験を紹介します。該当するものがあれば転職時のアピールポイントにもなるので、当てはまるものがないかチェックしてみてください。

 

転職エージェントで役立つスキル

以下のようなスキルがある人は、転職エージェントで働く上で大きな強みとなるでしょう。

  • コミュニケーション能力
  • ヒアリング力と共感力
  • 分析力
  • マルチタスク能力

実際にどのように役立つのか、詳しく見ていきましょう。

 

コミュニケーション能力

転職エージェントの仕事は、対人業務が多くを占めます。求職者や企業の採用担当者など、立場が異なる様々な人と円滑にやり取りをしなければなりません。そのためには、高いコミュニケーション能力や信頼関係を構築する力が必要になります。

 

相手の気持ちを汲み取ることに長けている人や、初対面でも物怖じせずに会話ができる人は、その長所を業務に活かして活躍することができるでしょう。

 

ヒアリング力と共感力

ヒアリング力と共感力も欠かせないスキルです。転職を成功に導くには、求職者の話をしっかりと聞いて、本音や隠れたニーズを見つけ出すことが重要になります。

具体的には、以下のような力が求められます。

  • 相手の話に耳を傾け、本心を理解する力
  • 相手の感情に寄り添い、話しやすい雰囲気を作る力
  • 適切な質問で本音を引き出す力
  • どのような状況でも誠実に対応する力

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、カウンセラー的な役割も担います。ヒアリング力や共感力、そして人間性も大切な要素となります。

 

分析力

企業と求職者の最適なマッチングを実現するには、分析力が必要です。転職エージェントの役割は、人材を採用したい企業と転職を希望する求職者を結び付けることであり、そのためには情報の精査が求められます。求職者のキャリアや能力、人物像を正確に分析し、それらを活かせるポジションを検討します。

 

日頃から物事を論理的に考える習慣がある人や、情報の整理・分析が得意な人は、転職エージェントの仕事に向いているといえるでしょう。

 

マルチタスク能力

求職者との面談や連絡対応、応募書類の作成、条件交渉など、転職エージェントの仕事は多岐に渡ります。さらに、複数の求職者を同時にサポートするため、様々なタスクを同時並行してこなす能力が求められます。求職者それぞれの進捗状況を把握しながら予定を組み立てていくので、スケジュール管理能力も必要です。

 

「マルチタスクが得意」「計画的に物事を進められる」というような人は、業務をスムーズに遂行できるでしょう。

 

転職エージェントで役立つ経験

以下のような経験のある人は、転職エージェントの仕事をする上ではもちろん、転職時にも有利になるでしょう。

  • 対人業務の経験
  • 特定業界や専門職としての経験
  • 転職活動の経験

それぞれ詳しく解説していきます。

 

対人業務の経験

転職エージェントは様々な人と関わる仕事なので、対人業務の経験があると有利です。具体例として、営業、人事、接客、カウンセリングなどの経験が挙げられます。

 

基本的なビジネスマナーが身についていることは必須条件であり、「正しい敬語で会話ができる」「接遇が身についている」「関係構築が得意」などのスキルは、業務を行う上で大いに役立ちます。

 

特定業界や専門職としての経験

医療やIT、金融など、専門性の高い業界での職務経験は重宝されます。業界特有の事情や課題を把握している人物であれば、転職を希望する求職者に対してさらに一歩踏み込んだアドバイスが可能です。企業の採用担当者と話をする際や、新規求人を獲得するための営業活動でもその経験を活かせます。

 

また、特化型の転職エージェントの仕事に就く際にも有利になります。特化型の転職エージェントとは、「IT業界専門」「医療・介護専門」など、特定の業界や職種に絞った求人を扱う転職エージェントのことです。例えば、エンジニアとして働いていた人がIT業界専門の転職エージェントに転職するようなケースが挙げられます。

 

転職活動の経験

過去に複数の転職経験があるなど、自分自身のこれまでの経験も業務に活かすことができます。実際に転職活動で悩んだり、苦しんだりした経験のある人は、求職者の心情がよく分かるものです。まずは不安を払拭する言葉をかけた上でアドバイスをするなど、求職者の気持ちに寄り添った対応ができます。

 

また、「転職活動を頑張っている人の力になりたい」「現状を変えたい人の手助けがしたい」など、転職で苦労した実体験から生じた想いは、仕事をする上での大きなモチベーションとなるでしょう。

 

転職エージェントに向いている人の特徴

腕組みをするスーツ姿の男女

実際にどのような性格の人が転職エージェントに向いているのでしょうか。

向いている人の特徴を解説していきます。

 

人とコミュニケーションをとるのが好きな人

転職エージェントの仕事では、社内外を問わず多くの人と関わるため、コミュニケーション能力が欠かせません。求職者だけでなく、企業の担当者、分業制であればリクルーティングアドバイザーとも連絡を取り合って業務を進めていきます。

 

常に人と関わる仕事であるため、「コミュニケーションが得意」「色々な人と交流するのが好き」というような性格の人なら、より仕事に面白さややりがいを感じられるでしょう。

 

中立的な立場で冷静に対応できる人

転職エージェントは、企業と求職者の架け橋として、中立的な立場でマッチングを行うビジネスです。双方にとって満足度の高いマッチングを実現するには、冷静かつ客観的な視点が求められます。

 

例えば、求職者との面談において、相手の気持ちに寄り添ったり、状況に配慮したりするのは大切なことですが、強く感情移入してしまうと適切な判断が難しくなります。感情に流されることなく状況を捉え、最適な道筋を見出す力が必要です。

 

目的達成意識が高い人

転職エージェントの仕事といえば、カウンセラーのようなイメージを描く人も多いかと思いますが、実際には営業職の要素が強いものになります。個人にノルマが課されることも多く、成果が求められるため、目標達成に向けて粘り強く努力できる人が適任です。

 

目標がある方が仕事にやりがいを感じる人や、自発的なチャレンジ精神がある人は、転職エージェントの適性があるといえるでしょう。

 

気持ちの切り替えが得意な人

楽観的な性格で、気持ちの切り替えが上手な人は、転職エージェントの仕事に向いていると考えられます。なぜなら、転職エージェントの仕事は順調に進まないことも多いためです。例えば、担当している求職者が他社のサービスで転職を決めてしまう、急に連絡が取れなくなってしまうなど、自分の努力だけでは解決できない出来事も起こり得ます。

 

何かあっても「仕方ない」と割り切って次に進める人や、「今度はうまくいくように頑張ろう」と前向きに臨める人であれば、業務上のストレスを最小限に抑えられるでしょう。

 

転職エージェントは大変な仕事?

ファイルを持ったスーツ姿の女性

転職エージェントについてリサーチしていると、「仕事がつらい」「きつい」という声を目にすることもあるかと思います。なぜそのような声が上がるのか、実際にはどうなのか、詳しく解説していきます。

 

ノルマや数値目標が課される

転職エージェントでは、ノルマや数値目標が課されることが多いです。一定期間内に目標を達成しなければならないため、特に入社して間もない頃はプレッシャーやストレスを感じやすくなります。

 

ノルマというとネガティブなイメージが先行しがちですが、働く側にとってのメリットもあります。インセンティブ制度を導入している転職エージェントでは、ノルマ達成時に追加で報酬を受け取ることができます。成果が報酬に反映されるため、自分の努力次第で年収アップを狙えます。

 

やるべきタスクが多い

転職エージェントでは、複数の求職者を同時に担当します。業務内容も多岐に渡り、求職者との面談や連絡対応、応募書類の添削、企業との面接日程の調整、年収交渉などを、同時並行してこなさなければなりません。担当者一人あたりのタスクの数が多いため、業務に追われるような感覚に陥ることがあるようです。

 

一方で、このような環境だからこそ身につく力もあります。業務を通じてマルチタスク能力やスケジュール管理能力が磨かれ、自身の成長を実感できます。

 

時間外勤務が発生しやすい

残業や土日出勤など、時間外勤務が発生しやすいことも、転職エージェントで働く大変さの一つです。基本的に転職エージェントは、求職者の都合に合わせて対応します。仕事をしながら転職活動をしている人は、就業後の時間帯、あるいは休日などに連絡や面談を希望するため、勤務時間が不規則になりがちです。

 

急な予定変更も多く、柔軟に対応しなければならないため、定時退社や土日休みを希望する人にとっては、負担に感じられることがあります。

 

思うように成果が出ないことも

仕事に慣れないうちは、「求職者との意思疎通が難しい」「ノルマを達成できない」など、様々な壁にぶつかります。精一杯頑張っているにもかかわらず思うような成果が出ないことで、仕事がつらいと感じる人も少なくないようです。

 

転職エージェントとしての実力を高めるためには、様々な経験を積むことが必要です。実務を通して身につくスキルも多いため、初めはうまくいかなくても、次第に成果を上げられるようになっていきます。成長するために何が必要なのか、上司や先輩にアドバイスを求めるのも良い方法です。

 

▼人材業界のやりがいについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

人材業界はやりがいがある? 将来性や向いている人の特徴を解説

 

転職エージェントに関するQ&A

Q&Aの文字とビジネスマン

最後に、転職エージェントに関連するよくある質問と回答を紹介します。

 

転職エージェントは未経験でもなれる?

可能です。未経験者を歓迎する正社員求人は多く存在します。転職の際は、営業や人事、接客などの経験があると有利ではあるものの、仕事に対する意欲や適性などポテンシャルが重視されます。

 

転職エージェントの将来性は?

転職エージェントの需要は、今後も伸び続けると予想されます。今は、多様な働き方や自分の価値観に沿ったキャリア形成が可能な時代です。転職希望者や求人数は増加傾向にあり、今後も人材業界の市場は活発化していくと考えられています。

 

転職エージェントのキャリアパスは?

転職エージェントでの経験は様々な業務に活かせるため、幅広いキャリアパスが描けます。

以下に代表的なものをいくつか紹介します。

 

スペシャリスト:スキルアップを図り、転職エージェントのプロフェッショナルを目指す

マネジメント職:社内で実績を積み重ね、マネージャー、係長、課長、部長などの管理職を目指す

人事職:人材紹介経験を活かして、採用・リクルーティング、人材育成などの人事職へ転職する

マーケティング職:転職エージェントで培った分析力や情報収集力を活かして、マーケティング職へ転職する

独立開業:複数の転職エージェントで経験を積み、スキルやノウハウを習得した上で独立開業する

 

転職エージェントの面接ではどんなことを聞かれる?

基本的な質問項目は以下の通りです。

  • 自己紹介
  • 転職理由
  • 志望動機
  • 自己PR
  • 今後のビジョン
  • 逆質問

転職エージェントの面接では、質問に対する回答だけでなく、コミュニケーション能力や人間性、仕事に対する姿勢なども評価されます。「なぜ転職エージェントになりたいのか?」「自社を選んだ理由は?」という質問をされることも多いので、事前にしっかりと自己分析を行い、明確に答えられるようにしておきましょう。

 

転職エージェントになる近道は?

効率的に仕事を見つけたいのなら、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントでは、求職者一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーが付き、転職活動全般をサポートします。キャリアの方向性や希望を確認した上で、条件に合った求人を紹介してもらえるため、満足度の高い転職が早期に実現する可能性が高くなります。

 

転職エージェントは未経験でもチャレンジしやすい職種

この記事では、転職エージェントになるための方法や具体的な業務内容、向いている人の特徴などを紹介しました。

 

未経験であっても、転職エージェントになることは可能です。未経験者の場合、転職時にポテンシャルを見られるため、仕事に対する意欲や自身の強みを伝えることが必要となります。転職エージェントの仕事をする上で活かせる経験やスキルがあれば、積極的にアピールすることが大切です。事前準備を万全にして、ベストな転職を実現させましょう。

未経験から転職エージェントになることをご希望の場合、キャリアアドバイザー求人ナビの転職支援サービスをご活用ください。書類通過率を高める職務経歴書作成のレクチャーや内定率を高める面接対策などしっかり時間をかけて実施し、転職エージェント職への複数内定を目指します。まずは以下ボタンより、面談予約してください。

 

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