2024年11月20日公開
最終更新日:2024年11月29日
キャリアアドバイザーで成果を出すコツとは?売上を伸ばす方法を8つのステップで徹底解説
キャリアアドバイザーは、求職者のキャリア形成を支援する重要な役割を担っています。そのため、求職者との信頼関係を築き、的確なアドバイスを提供するためのスキルが求められます。
本記事では、キャリアアドバイザーとして成功するためのコツや、日々の業務で活用できる実践的なポイントを詳しく解説します。キャリアアドバイザーとしてより成果をあげ活躍していきたい、ステップアップしていきたいという方は、ぜひ参考にしてください。
キャリアアドバイザーに必要なスキルとは?
キャリアアドバイザーは求職者のキャリア形成を支援する重要な職業であり、その業務は求職者の希望や状況を深く理解し、最適な選択肢を提供することで成功へ導くことを目的としています。しかし、この職業を成功させるには、単に知識があるだけでは不十分です。
キャリアアドバイザーとして活躍するには
- 信頼関係を築くための高いコミュニケーション能力
- 幅広い業界知識と市場動向の把握
- 問題解決能力とロジカルシンキング
- ストレス耐性と自己管理能力
- デジタルリテラシーとテクノロジーの活用など幅広いスキル
など幅広く多様なスキルが必要とされます。キャリアアドバイザーとして活躍する上で必要なスキルは以下記事も参照ください
キャリアアドバイザーに必要なスキルとは?成果をあげるポイントや向いている人の特徴も解説
これらのスキルを高めるため日々自己研鑽をしていくことで中長期で成果をあげていくことができます。キャリアアドバイザーは経験を重ねるほど成熟し売上をコンスタントに作れるようになっていく職種です。日常的な学習や改善が最重要であることを再確認しておきましょう。
その上でキャリアアドバイザーの業務における各プロセスで成果を出すポイントを解説していきます。
キャリアアドバイザーで成果を出すコツとは?売上を伸ばす秘訣を8つのステップで徹底解説
キャリアアドバイザーとして成果をあげるためには、求職者と信頼関係を築きつつ、適切な支援を行い、最終的には成約率を高めることが必要です。本セクションでは、キャリアアドバイザーが成果を出し、売上を伸ばすために欠かせないポイントを8つのステップごとに徹底解説します。各ステップにおける具体的なアプローチとポイントを詳しく見ていきましょう。
①初回面談
初回面談は、キャリアアドバイザーにとって求職者との信頼関係を築く最初の機会です。この段階で求職者からの信頼を得た上で、求職者の状況や希望を深く理解しながら適切なキャリアプランを提案できるかが、その後の成功を左右します。
初回面談は、キャリアアドバイザーの業務においてもっとも重要なステップといえます。
信頼を獲得する
求職者は何かしらの期待をもって、あるいは課題を抱えて面談に臨んでいます。まずは、求職者の現在の不安や不満をヒアリングし理解をした上で、自身がその問題を解決できる存在であることを伝えましょう。
具体的には転職活動がすでに進んでいる方であれば現状困っていることを確認します。他社の転職エージェントを利用中の場合は不満に思っている点や不安に感じている点を確認します。他社エージェントでやられて嫌だったことをやってしまうと信頼獲得からは遠のいてしまうでしょう。
転職活動はこれから行う、という方であれば現状一番不安に感じているポイントを確認します。例えば不安に感じているポイントが面接対策という方であればどういった面接対策の支援を行うか説明をするなど、不安を解消できる存在であることをアピールします。
このように丁寧にヒアリングをし、その話を聞いた上で提案をしていくというスタンスで臨みましょう。
また、経験者の転職支援を行う場合は自身が望むような求人をきちんと提案してもらえるか、という点が信頼獲得での重要な事項になります。相手の経験・志向性・条件を深く理解した上で、具体的なイメージとしてマッチする求人を提案することができれば信頼を得ることができます。
さらに求職者が未経験・若年層の場合、自己開示を行い共通点を探して仲を深めるなど楽しみながら転職活動を行う、という進め方が有効なケースも多く、仲を深めることが信頼獲得に直結することも多いです。
転職活動は複数の人材紹介会社などを併用して進める求職者様も多いですが、信頼を獲得することで自身に一本化して進めてもらえる可能性が高まり、内定承諾率の向上に直結します。
さらに、自身に一本化してもらえる可能性を高めるには、信頼を得たうえで自身に一本化するメリットを訴求できると尚よいでしょう。例えばスケジュールの管理や面接対策の進め方などで一本化したほうが良い理由などをお伝えしていくなどが考えられます。
企業提案の質を高める準備を行う
信頼関係を構築した上で、提案求人がフィットすれば限りなく成約へ近づきます。
企業提案の質を高める上で、
・転職検討理由
・今回志望している業界や職種、条件面の確認
・経歴の確認
あたりの基本的な情報をまずはヒアリングします。
その上で転職の軸を固めていきます。
転職を検討する理由として、主に
①年収アップ
②働き方の改善(残業を減らしたい、リモートワークをしたいなど)
③業務内容を変えたい(キャリアチェンジを含む)
④ブランド力のある会社がよい(より大手・知名度の高い会社にいきたいなど)
の4点があります。この4つの優先順位や、これまでの経験値からどこまで条件を叶えられるかを判断し転職軸とその優先順位、場合によっては妥協が必要なラインを提案していきます。
経験者で引く手あまたな求職者の場合、すべてを叶えるような転職も可能性があります。
一方で未経験の場合、キャリアチェンジができれば御の字で年収・働き方・ブランドの3点は諦めなければならないケースも少なくありません。そのあたりの実情を踏まえて期待値をコントロールしていくことが必要です。
また、期待値のコントロールを行う際にはキャリアチェンジの重要性や価値を高めることで他の軸の優先度を下げる提案を行います。たとえばSPIN話法を用いることでキャリアチェンジを行わないという選択を取る場合の問題点を自己認識し、その価値を上げてもらうなどの提案方法などがあります。
具体的な企業選定軸においては職種としてはキャリアチェンジになるが、業界は一致しているなど関連度は一定ある状態で新しいチャレンジの要素も取り入れていけると内定取得可能性(活躍可能性)と新しい経験の獲得とのバランスが取りやすくなるケースがあるため、求職者の経験との関連性を探りながら企業提案軸を考えていけるとよいでしょう。
②求人提案
求人提案は、初回面談で得た情報を元に具体的に求人を選定し提案をするフェーズです。初回面談で信頼獲得ができ、自身のみで転職活動を進めていく形が取れていない場合最終的には内定獲得できた求人のうち、最も魅力に感じてもらえる求人を提案できていたかどうかで成否が決まります。そのため、いかに内定承諾可能性の高い求人を見極め、提案できるかどうかが肝になります。
適切な数の求人を提案する
提案する求人の数は多すぎても少なすぎても問題です。
多すぎる場合、
・求職者がすべての求人に目を通す気が起きなくなってしまう
・自身にあったものを吟味し選定してくれている訳ではないのではないかという疑念が起きる
という問題が起きてしまいます。
少なすぎる場合は自分の希望に合う求人が少ないエージェントだ、という認識をされ離脱されるリスクが高まります。
そのため多すぎず少なすぎず適切な数の求人を提案する必要があります。
適切な求人数は業界・業種によっても異なるかもしれませんが、20-30求人程度が一つの目安としてあります。また、その際にグループごとに求人を分け提案するなど求職者が見やすい形に整理し提案するなどの丁寧さがあるとより良いでしょう。
内定承諾可能性の高い求人の応募承諾を獲得する
内定承諾可能性の高い求人を選定するには、まずは内定可能性の高い企業を推定する力が必要であり、いくつかの観点から推測を進めていく必要があります。
例えば、
・過去の内定率や書類選考通過率
・過去の内定獲得者の属性(年齢/経験/年収など)
・直近の企業の採用意欲
などの情報から支援を進めている求職者の内定可能性を推定します。
その上で承諾可能性が高い求人を選定していきます。承諾可能性が高い求人とは
・今回の転職理由(原因)になっている事項が解消される
・新たにやりたいこと、チャレンジしたいことが実現できる
・希望年収など条件面から乖離しない
などが当てはまる求人を指します。
また、内定承諾可能性が高く強く薦めていきたい企業・求人については初回面談や求人提案から始まりその後も内定承諾に至るまで都度継続的にその求人の魅力をコミュニケーションし続けていくことで求人への興味やロイヤリティが高まっていき内定承諾可能性が高まっていきます。
求人応募数を担保する
転職活動は人生の転機になりうる非常に重要なイベントです。そのため、簡単に転職先を決めてしまうのではなく、しっかりと転職の軸を定め応募先を検討しつつ、最後は複数内定を獲得し冷静に比較検討していくことで意思決定の質を上げていくことが望ましいといえます。
そのため、一定数の応募数を担保することで複数内定の可能性を高め冷静な意思決定につなげていくことが重要です。経験と応募先企業が求める業務内容がマッチしている場合内定率は高まりますが、そのマッチ度合が薄いほど数を担保していく必要性が増します。
業界・業種によっても書類選考通過率や内定率は異なりますが、複数内定獲得を目的に逆算して必要な求人応募数を定め、そのすべてを自身経由で応募してもらうことを目指すと良いでしょう。もちろん現職がある方などは特に時間の制約上、一度に選考できる企業数が限られているので応募可能数の上限はあります。この上限応募数の範囲で必要な求人応募数をすべて自身経由で応募することで、自然と自身の応募シェアが100%という状況が作れます。
③履歴書・職務経歴書の作成
履歴書についてはよほど奇抜なフォーマットで作成するなどをしない限り、出来栄え自体が選考通過率に大きな影響を与えることはありませんが職務経歴書はその質によって書類選考通過率が変わってきます。また、書類通過後の面接も職務経歴書を読みながら質問を受けるケースが多いことから面接の通過率にまで影響を与える要素となります。
そのため、職務経歴書の質を高めることが内定率や書類通過率アップに直結し、すなわち求職者の満足度向上にもつながります。特に最初の書類通過率が著しく低い場合や志望度の高い求人で書類見送りとなった場合そのまま離脱されてしまうケースも珍しくありません。
よって職務経歴書の作成フォローも重要度の高いプロセスとなります。
できる限りキャリアアドバイザーが主体となり、職務経歴書を作成する
職務経歴書の作成を求職者が主体となり作成をする形で進めた場合、職務経歴書の品質が安定せず質の低いものができあがってしまう可能性が高まります。また、他社エージェントから職務経歴書作成の打診を受け他社エージェントに流れてしまう・自身で作成する手間の大きさから転職への意欲が下がるなどの理由から離脱可能性が高まります。
このような理由からできる限りキャリアアドバイザーが主体となり職務経歴書の作成を進めていくことが離脱リスクを下げ、職務経歴書の品質を高めるポイントとなります。
ただし、
・すでに完成済の職務経歴書があり選考が進んでいる企業がある
・求職者が職務経歴書の内容に課題を感じておらず改善ニーズが低い、かつ致命的で修正すべき箇所もない
などの状況においては職務経歴書の作成(改善)優先度は下がります。
職務経歴書の作成ポイント
職務経歴書は選考先の企業で活躍できる人材だ、と認識してもらうためのアピールを行うために作成する書類です。その観点で、なぜ活躍できる人材なのかという根拠を記載していくことが必要です。
例えば、営業職を例に取るとこれまでの経歴の取引顧客が面接先の取引顧客と類似度が高いほど、評価(通過率)が高まります。
例えば提案先業界(建築業界/介護業界/不動産業界/金融業界・・etc)の類似性がある、提案先職種(経営者/人事/マーケ/情報部門/経理・・etc)の類似性がある、提案先企業規模(エンプラ//中堅/smb/個人事業主・・etc)などを記載することで近い領域で業務を行っていたかどうかを選考先企業が判断しやすくなります。
また、できる限り成果を定量的に表し
①その成果が客観的にどれだけすごいのかがわかるようにする
②その成果をどうあげたのか、偶然ではなく再現性がある形だと認識してもらえるよう言語化する
ことが最も重要です。
①については会社内や部内の同じ職種を担っていた方の成果と比較する(社員20名中3位などのような記載)、前年比や前の担当の方と比較するなどの記載がありえます。
②については
1:自身がどのような役割で 2:どのような状況で 3:どのように考え 4:どのように行動し 5:どのような成果に
なったかなどのフレームワークを用い、整理していくと良いでしょう。
加えて、具体事例として高い成果をあげた象徴的なエピソードも言語化し、記載しておけると尚良いです。
さらに、リーダーやマネージャーの場合チームの目標達成のためにどういった方針(戦略)をたてていたか、その方針(戦略)を実行する上でどのような工夫をしていたかについても記載をしていきます。こういったポイントを抑えて作成するにはキャリアアドバイザーの主体的なサポートが不可欠でありこの支援が厚く、質が高いほど求職者からの信頼をさらに高めることができます。
④推薦文の作成
推薦文は職務経歴書の質ほど書類通過率に影響を与えませんが、場合によっては書類通過に効果的なケースがあります。
例えば、未経験で職種を変えるキャリアチェンジを狙う場合、これまでの経験や実績をアピールすることが難しくなります。そのため今後に期待をしてもらう目的で熱意をアピールしていくことになりますが、その熱意を推薦文に込めることで書類通過を狙います。具体的には企業研究を元に、なぜ志望しているかを熱く記載します。
他にもこれまでの転職回数が多い、今回の転職が短期離職であるなど定着懸念を企業にもたれてしまう可能性が高い場合、そのフォローを入れます。具体的には各転職理由が客観的に見てやむを得ない理由である場合、その旨が伝わるよう推薦文で補足します。
⑤面接対策
面接通過率は準備の量と質により大きく高めていくことが可能です。業界や職種によって当然異なりはしますが、面接準備に時間をかけて挑む求職者はそう多くはないため、面接対策をしっかり実施することで他多くの求職者と差をつけ、面接通過率・内定通過率を高めていくことも可能です。初回面談で求職者の信頼獲得が十分できていない場合でも面接対策によって挽回をすることもありえます。内定獲得と信頼獲得を行う上でも、面接対策はとても大事なプロセスです。
面接本番前に必ず面接対策を実施する
いきなり面接本番に挑んでも思ったパフォーマンスが出せないことが普通であり、面接対策を行ってから本番に臨んだほうが内定可能性は高まります。面接対策として何を実施すべきかは各転職エージェント会社で用意されているものがあるかと思いますので、そちらを活用していけば良いかと思います。
面接対策の内容としては大きく回答案を考え準備することと、実際に考えた内容を伝えられるようにすることの2種類です。後者はロールプレイング形式で確認し伝え方なども含めチェックを行っていきます。
また、企業ごとに志望動機を一緒に考えていくことも重要です。特に面接が苦手な方であれば選考当日に志望動機を確認しそのまま面接実施をすることで志望動機内容を忘れず面接に臨むことができるメリットがあります。
面接の質を高め続ける
しっかり準備を行い面接に臨んだとしても、想定外の質問がきてしまうことや想定以上に深堀質問があり、うまく返答ができず通過ができなかったというケースも出てきます。
そうした際に実際に聞かれたことや回答したことをメモっておき、各企業からのFB(見送り理由)と照らし合わせることで改善が必要な箇所を明らかにし、改善を積み重ねていくことで選考通過率を高めていくことができます。その前提で志望度の高い企業はなるべく後の方に選考を行うことで、改善を積み重ねた上で選考に臨むことができるようになります。
また、最終選考前などのタイミングでは企業の採用担当からの懸念点を聞き出しておき面接対策に充てるなどの動き方も有効です。基本的に採用担当は入社数をKPIにしていることが多く協力的なケースが大半です。最終面接前であれば採用担当人事にも情報がたまっており、またかける熱量も高いため有力な情報を教えていただくケースも多いです。ここまで数多くの面接を受け、聞かれると困るポイントや返答に困る質問も明確になっていることも多いでしょう。そういった事項と合わせて最終面接に臨むことで内定可能性を高めていきます。
⑥選考中の継続フォロー
選考中もこまめに連絡を取り続けることで、求職者からいただく信頼を強固化していくことができます。メールやLineのレスポンスを良くする、相手を気遣うようなメッセージを送る、約束したことをきちんと守る、細かいことでも伝達ミスなどがおきないよう注意を計らう、同じことを2度聞かないようにするなど質の高い支援を継続し接点を持ち続けることで信頼を維持拡大していくことができます。
その上で、例えば他に気になった求人が出てきたら声をかけてもらえるようにすることや仮に選考通過が芳しくない場合でも継続して支援を希望していただけるような関係にするなど継続した手厚いフォローをこころがけることで離脱リスクを最小限に抑えます。
⑦成約(内定承諾)にむけたクロージング
人材紹介事業は求職者が入社した際に初めて売上が発生するため、成約に至るか否かで大きく変わります。成約に至らなかった場合ここまでにかかった時間・工数が短期的にはすべて無駄になってしまうため、生産性の観点から最初に改善すべきプロセスともいえます。実際には内定が出たあとに初めてクロージングの仕方を考えても遅く、紹介面談時から最終的な着地イメージを持ち逆算してコミュニケーションを取っていくことが理想です。
とはいえクロージング段階で気を付けておくべきポイントも多々あるため解説をしていきます。
テストクロージングの実施
都度テストクロージングを行うことで意向度や不安ポイントを探り、対策を講じていきます。例えば「A社に続きB社も内定出た場合、どちらかで承諾しますか?」「提示された年収が希望年収より低かった場合、正直どうですか?」などの問いかけを行います。
回答内容によっては、再度企業提案を行う準備をしておいたり、企業側に現状の意向度や入社決定軸企業をお伝えし、面接の中でのアトラクトを依頼するなどを行います。
現職の状況確認
内定辞退理由として現職への残留、というケースも一定あるため「最近現職はどうですか?」など雑談ベースなどで都度現職の状況を確認しておきます。そもそも転職の理由であった不満点が解消されたり、転職活動が思ったようにうまくいかないなどの理由から現職残留となります。(転職の理由につながる不満点が解消されたのであれば喜ばしいことですので、良いのですが)
他にも現職残留理由として直近の評価面談で年収が上がった・役職が上がった・新しい業務にチャレンジができるなどの変化により残留決定となることも多く、評価タイミングを把握しておけると良いでしょう。
内定承諾前に現職へ転職する旨は伝えない
現職へは内定承諾後に事後報告として「辞めます」と伝えることが原則です。場合によっては内定承諾前に伝えざるをえない状況もありますが、原則この事項は守ってもらうよう求職者にお伝えしておいたほうがよいです。
なぜなら、内定承諾前は「転職を検討している」という伝え方になり、事後報告ではなく相談、という形になるため高い可能性で引き留めに合います。
引き留めでは転職の理由になっている不満事項(年収アップなど)を解消する、と口約束で伝えられることも多いですがほとぼりが冷めたころに約束を反故にされるケースも少なくありません。さらに一度転職を考えた人であり退職のリスクが高い人であるという認知が上司間や社内で広がり、重要なポジションや役割が与えられないなど負の影響を受けるリスクもあります。こういったことから、内定承諾前に現職へ辞めたい・転職活動を行っているというような話はしないよう釘をさしておくことが重要です。
オファー面談日の調整
オファー面談の実施がある会社で、他社でも内定が出ておりオファー面談実施の予定がある場合、なるべく他社のオファー面談実施後に自身経由の会社のオファー面談を設定するほうが良いです。他社で提示された年収情報を元に自身経由の会社で提示するオファー金額を決めることができるためです。
オファー面談で伝えてほしいアトラクトポイントの伝達
求職者が入社先企業を決める軸とその優先順位、またその軸ごとに現在比較検討している企業ごとの評価を人事へ伝達します。
例えば入社先を決める軸として優先順位がもっとも高い「働き方」では現状A社>B社>C社という順位になっており、その理由をお伝えします。
ここまで詳細な情報が求職者からヒアリングできていない場合には各内定先企業のポジティブポイントとネガティブポイント(懸念点)を取得し、お伝えします。
まずはこういった求職者の現状の各企業への評価を事実ベースでお伝えした上で自身経由の企業の内定承諾可能性を高めるため、企業へアトラクトしてほしいポイントや解消してほしい懸念点を依頼します。
アトラクトや懸念点解消目的で現場社員の方との面談の機会を依頼することも有効です。目的に合わせて最適な社員のアサインをリクエストしましょう。
年収交渉の実施
同じ内定獲得でも求職者の評価が非常に高く内定に至っているケースもあればギリギリ合格というラインで内定に至っているケースもあります。当然、求職者の評価が高い場合の方が年収交渉がしやすいため、内定の連絡をいただいた際に人事へ電話をし、評価の高さを直接確認することが必要です。
年収交渉時の交渉材料としては他企業から出ているオファー金額、現職の年収(選考中に年収がアップしたり、正確に計算し直した結果事前に伝えていた金額と異なっていたなどが起きることもあるため、最新の正確な現年収を伝える)、希望年収(即決できる金額など)の具体的な年収額などが挙げられます。
他社からオファー金額提示がまだ出ていない状態でも「内定が出ているA社の応募している求人の下限年収が550万円なので、それ以上の提示年収が予想されます。可能でしたら550万以上でご提示を検討いただけますと幸いです。」などのように情報提示をすることは可能です。
また、入社決定軸はXXXとXXXだが、そこが同等だった場合は最後年収も大きな決定要素になるなど伝え人事が決裁者に通しやすいように情報を伝えることもポイントです。状況によっては入社一時金の支払いが可能かどうかの確認も入れるとよいでしょう。
仮に交渉の過程で仮に求職者の希望年収よりもオファー年収が下回りそうな場合、求職者へ期待値調整行い内定承諾可能性を高めるよう尽力します。
入社先企業の決定
ここまでのクロージングを実施した上で最終的に入社先を決めるため、可能な限り対面にてお会いした上で入社先を決める軸の整理を行い、各企業の評価をすり合わせます。対面でお会いすることでプライベートな話もまじえプライベート上どうしていきたいかというお話もいただいた上でで人生設計上どういうキャリアを作っていくべきか?という観点でも提案がしやすくなります。この過程で、もし追加で質問点が出てきた際は企業へ確認を行います。ただしあまり細かい質問を数多く聞きすぎると企業側の心証が下がるリスクがあるため、その点注意が必要です。このリスクを避けるためキャリアアドバイザー主語(求職者ではなくあくあで私が聞きたい話ですとする)で質問をするなど必要に応じて対応を行います。
⑧成約(内定承諾)後のフォロー
キャリアアドバイザーは内定承諾がゴールではありません。無事円満退職ししっかりと入社入社後定着していくまでを見守るのが最低限のゴールです。成約したことで気を抜かず最後まで丁寧にフォローしていくことを心がけましょう。
求職者がスムーズに現職を退職できるよう支援を行い、退職交渉で問題が発生した場合には適宜対処法についてアドバイスを提供します。また無事入社がなされるまで適宜フォローを続け、企業と求職者が直接コミュニケーションが取れているかを確認したり、入社まで間が空く際には入社準備が問題なく進んでいるかなどコミュニケーションを適時とっていきます。入社後も最初の数日間や1ヶ月間、場合によっては3ヶ月間は新しい環境に慣れ定着に時間がかかるため都度コミュニケーションを取り、問題があれば企業の人事に相談を行います。
キャリアアドバイザー業務を効率化し成果を拡大
キャリアアドバイザーの業務は多岐にわたり、上述の通り考えるべきポイントが無数にあります。どうしても1人1人の求職者にかける時間は多くなってしまいますし、また高い品質の転職支援にはどうしても必要な時間投資は出てきます。
そのような中で、効率化できる点は効率的を最大限進めていくことで時間をかけるべき業務に自身の時間を投資していくことが重要です。
本セクションでは、キャリアアドバイザーが効率よく働くための具体的な方法とツールを詳細に解説します。
スケジュール管理と優先順位の明確化
キャリアアドバイザーの業務は、求職者との面談や企業との調整、書類作成など、多くのタスクが絡み合い、かつ求職者ごとにフェーズが異なるためミスなく効率よく業務を進める上でもスケジュール管理力は必要不可欠です。
1日の業務始まりで本日やるべきことを洗い出し、いつどのタイミングで実施しどのくらい時間をかけるのかタスク管理を行いましょう。もし空き時間ができる場合は中長期的に自分の業務効率を高めるための業務を行ったり、自身の失注理由を分析し改善案を考えたり、未来の成果向上に投資する時間に充てましょう。
デジタルツールを活用した業務の効率化
推薦文の作成や職務経歴書の作成など文章を作ることが多いキャリアアドバイザーの業務では、ChatGPTなど生成AIツールを活用し業務効率化を図ることができます。
また顧客管理ツールを用いて求職者情報を管理し、活用していくことも業務効率化につながります。
さらに、組織的なアプローチは必要になりますが求人情報(選考通過率や面接情報)を蓄積していくことで求人選定や面接対策にかける工数を削減することもできます。
このように、業務効率化を図っていきながらキャリアアドバイザーの各業務プロセスでの重要ポイントを理解し、改善を重ねていくことで継続的に成果を高めていくことができるのがキャリアアドバイザー職なのです。
キャリアアドバイザーとしてスキルアップ転職を目指すならキャリアアドバイザー求人ナビ
キャリアアドバイザー経験者様より転職のご相談をいただくケースとして多いのは、求職者様ともっと向き合い転職支援をしていきたい、という内容です。
上記に記載したキャリアアドバイザーとして成果をあげるポイントをきっちり丁寧に進めていくには求職者様と向き合い転職支援を行うことが推奨されている企業様の方が、実施はしていきやすいです。
キャリアアドバイザー求人ナビの転職支援サービスでは入社後にもお祝いランチを行うなど求職者様と接点を持ち、各企業の求人票にはあらわれないような内情の理解にも努めています。キャリアアドバイザーとしてよりスキルアップを叶えるため転職も視野に入れたい、という方やとりあえず情報だけ収集したいという方もまずは以下ボタンより、面談予約してください。
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