2024年11月10日公開
最終更新日:2024年11月17日
職務経歴書の書き方・注意点! キャリアアドバイザー関連の情報を中心に解説
キャリアアドバイザーに転職する際の応募書類として、職務経歴書は履歴書以上に重要です。求人企業の採用担当者は、職務経歴書から様々なことを読み取ります。職務経歴書は自分を売り込む最大の武器ともいえる書類です。
本記事では職務経歴書の一般的な書き方のほか、キャリアアドバイザーへ転職する場合、キャリアアドバイザーから他の職種へ転職する場合のポイントなどもまとめて解説します。
▼キャリアアドバイザーの基本知識や具体的な仕事内容についてはこちらの記事でも総合的に解説しています。
職務経歴書についての基本知識
まずは職務経歴書について、基本知識を確認しておきましょう。
職務経歴書とは
職務経歴書とは、就業経験がある人が転職活動をする際に作成する書類です。職務経歴書には、主として業務経験とスキルについて記載します。採用担当者に自分のキャリアをアピールできます。
職務経歴書といっても履歴書のようにすぐに浮かんでくるような完全に統一されたフォーマットがあるわけではなく、各自が任意の書式で作成する書類です。一般的にはA4サイズの縦で2枚程度、少なければ1枚に、多くても3枚にまとめます。
企業によっては独自のフォーマット(例えばA3用紙をA4サイズの見開きにしたもの)を用意しているケースがありますが、紙からデジタルへと時代が進むなかで少数派になっているようです。
職務経歴書と履歴書は内容が異なる書類
転職に必要な書類といえば履歴書があり、履歴書にも職歴を一覧で記載します。しかし、職務経歴書と履歴書は目的と内容が異なる書類です。
履歴書に記載する職歴は、あくまでも求職者の全体的なプロフィールの一部であり、働いた期間があることを示す年表のようなものだといえます。内容も入社年月と退社年月、勤務先の名称を記載すれば済みます。補足的に所属部署や役職名、簡単な職務内容を記載するケースがありますが、職務経歴書を作成する場合は補足しない扱いが一般的です。
職務経歴書で記載する内容や項目
ここでは職務経歴書に記載する内容や項目について解説します。
書類タイトル
まずは表題です。基本的に「職務経歴書」以外にありません。応募先企業から指示がある場合はそれにしたがいます。記載場所は通常、中央の最上部です。
提出者の氏名と提出日
提出者の氏名と提出日を記載します。書類タイトルである「職務経歴書」より下で右上部に提出日を、その下に提出者の氏名を記載する形が一般的です。提出日は和暦でも西暦でも構いません。ただし、履歴書の記載と合わせておくほうが無難です。履歴書と職務経歴書とで違っていれば、統一感がなく良い印象を持たれないおそれがあります。
職務要約
職務要約は、自身の職歴について簡潔にまとめた文章です。氏名の下で、これ以降は横幅いっぱいに使用します。ここでは何年間どの業務に従事してどのような経験を積んだといった内容を書きます。職務要約は職務概要や経歴要約などとも呼ばれており、項目名としてはどれを使っても構いません。
勤務中の企業
在職中に転職活動を行う場合、勤務中の企業に関する情報を記載します。法人である場合は、株式会社や合資会社なども略さずに正式名称を記載しましょう。資本金や従業員数、売上高などの他、事業内容を簡単に記載します。
すでに退職しており勤務中の企業がない場合は、直近の勤務先でかまいません。その際、勤務中の文字を変更し忘れないように注意が必要です。また、一般的にこの項目は次に説明する職務経歴の最初の部分に記載します。
職務経歴
職務経歴は職務内容などとも呼ばれ、具体的な職務内容を記載します。上記の企業に関する項目の下、左側に期間を、右側に職務の詳細を記載すると見やすいでしょう。部署異動や担当業務の変更、昇進などがあったときは、別期間として枠を改めます。
その他の項目
職務経歴書には、職務とは直接関係なかったとしても、役立つ資格や免許、知識・スキルを記載します。自己PR欄も自分をアピールする機会を増やすために設けるとよいでしょう。退職(転職)理由などは一般的には記載しませんが、状況とニーズに応じて記載しても構いません。
「職務経歴」欄の書き方(サンプル)
ここでは実際の職務経歴欄を再現して、書き方のサンプルをご紹介します。
編年体形式
編年体形式とは、時系列で古い経歴から記載する形式です。どちらかといえば古い時代の形式といえます。
逆編年体形式
編年体形式とは、時系列で新しい経歴から記載する形式です。一般的に職務経歴書といえば、この逆編年体形式が主流といえます。
キャリア形式
キャリア形式とは、担当した職務内容ごとにまとめる形式です。キャリア別にわかりやすくアピールできます。
職務経歴書を作成する際のポイント・注意点
職務経歴書を作成する際の主なポイントと注意点を解説します。
職務経歴書は採用者がイメージしやすいよう具体的に書く
職務経歴書は採用担当者に自己の職務経歴を正しく知ってもらい、採用につながる良いイメージを持ってもらうために作成する書類です。そのためには、イメージしやすい書き方、文言を用いる必要があります。この職務経歴書を読んだ採用担当者が、どのようなイメージを抱くかを考えながら作成することが重要なポイントです。
応募先企業に合わせて、職務経歴のなかでも特にアピールとなる実績や業務を強調しておく
応募先企業に合わせた書き方をすることで、採用担当者の興味を強くする可能性が高くなります。例えば、求められている人物像にマッチする経験を書くといった工夫です。業種が同じであったり、職種が同じであったりなど共通する部分における実績や業務内容は強調して書きましょう。成果については、具体的な数字を示すことで説得力が高まります。
レイアウトは見やすさを心がける
どのような書類でも同じですが、見やすいレイアウトであることは大きなポイントです。パッと見て、「見にくい」と思われてしまえば、内容がどんなに素晴らしくても評価が下がってしまうおそれがあります。職務経歴書の自作に自信がない場合は、Webでダウンロードできる既存のフォーマットを利用すると良いでしょう。
文字の大きさは全体的に統一感を持たせる
文字の大きさは統一感が重要です。フォントサイズが異なる文字が混ざっていると、読んでいて落ち着きがない印象を受けたり、単純に読みにくかったりします。内容に応じて強調したい場合でも、下線を引く程度ならともかく、文字サイズを大きくするのはやめたほうが良いでしょう。ただし、タイトル文字の職務経歴書は書類の顔であり、大きくするべきです。
記載内容が自然に整理されて伝わるような工夫をする
箇条書きやカッコ、表、見出しなどの機能を必要に応じて利用することも重要なポイントです。詳細な記述をする場合、ずっと同じサイズ、同じ大きさの文字が並んでいると読みにくいだけでなく、内容が頭に入ってこないといったケースも考えられます。内容に合わせて駆使すれば、見やすく整理され自然に理解しやすい職務経歴書になるでしょう。ただし、使いすぎには注意が必要です。
社内用語の使用および専門用語の多用は控える
仕事の話になると、ついつい社内用語や専門用語を使ってしまいがちです。しかし、他社の用語は理解できない可能性や、異なる意味で使われている可能性があります。また、専門用語も知見がなければ同様です。どうしても使わなければならない場面を除いて、多用は控えます。
「です・ます調」と「だ・である調」を混在させない
一つの書類のなかでは、原則的に文体は揃っていることが重要です。「です・ます調」で書いてある書類が、途中から「だ・である調」に変わったり、不規則に混在していたりといったことは避けるべきです。合理的な理由がすぐに思い浮かぶケースは別ですが、ただ混在しているだけでは、転職の本気度を疑われることになりかねません。
ひと目見たときに、文字情報がぎゅうぎゅうというイメージにならないようにする
前述の自然に整理されて伝わるような工夫でも触れたように、文字情報ばかりが並んでいる書類は読みにくい印象があります。ぎゅうぎゅう詰めのイメージにならないよう、適度に改行や空白を設けるよう意識することがポイントです。読みやすさの観点から、一文はあまり長すぎないようにしましょう。
提出前に誤字・脱字を徹底チェックしておく
職務経歴書の誤字・脱字は致命的といえます。職務経歴書は選考手続きに使用する書類だからです。誤字・脱字があれば、その程度の志望レベルなのかと思われたり、入社後の書類にも誤字・脱字があるんだろうなと思われたりしかねません。その時点で採用となる可能性はほぼなくなります。
【キャリアアドバイザーへ転職する場合】の職務経歴書
キャリアアドバイザーへ転職する場合の職務経歴書に書くポイントについて、経験者と未経験者に分けて解説します。
傾聴力やコミュニケーション能力、調整力、マネジメント力や計画性、調整力など
・キャリアアドバイザー経験者の場合
担当した求職者の層、属性または個性に応じた対応を心掛け、緊張しやすい求職者には話しやすい状況を作り出したり、キャリアの浅い求職者にはわかりやすい言葉を選ぶなど、コミュニケーションに工夫をしたこと、相談時の傾聴力を高めたことなどを記載します。
・キャリアアドバイザー未経験者の場合
これまでに従事した職種において、顧客や他部署に説明する際に、相手にとってメリットとなることを中心に、客観的にわかる言葉や数字を用いてコミュニケーションを円滑にしたこと、顧客のニーズを的確に把握し、要望を叶えるために何をすればよいかを考え、計画的に実現したことなどを記載します。
キャリアアドバイザーの活動に通ずるスタンス、心構え
・キャリアアドバイザー経験者の場合
実際の支援業務遂行にあたって心掛けていたことや、注意して行っていたことなどを実例を交えて記載します。
・キャリアアドバイザー未経験者の場合
例えば、クイックレスポンスを心掛け、相手の懐に飛び込むことで信頼を得たことなどを記載します。
求職者を助ける、他者に寄り添うといった面ばかりを押し出すのではなく、目標達成意欲も伝える
・キャリアアドバイザー経験者の場合
売上目標や利益目標の達成に向けて、面接対策をブラッシュアップしたり、内定率などの客観的な数値データを用いて必要となる面接数や紹介数を割り出し、その数以上の実施ができるように工夫したりしたことなどを記載します。
・キャリアアドバイザー未経験者の場合
これまでに経験した仕事のなかで、例えば店頭のディスプレイを工夫して商品を手に取りやすくしたり、顧客のニーズに合わせた他社製品との比較表を自作して受注につなげたりしたエピソードを記載します。
営業や販売関連の経験、実績もあればアピールする
・キャリアアドバイザー経験者の場合
営業や販売経験のある業種や扱い商品、営業であれば新規営業とルート営業の別、訪問件数や見込み客発生率、受注率、販売であれば集客状況や売上といった客観的な数字でアピールします。
・キャリアアドバイザー未経験者の場合
キャリアアドバイザー経験者と同様です。
【キャリアアドバイザーが他の職種へ転職する場合】の職務経歴書
キャリアアドバイザーが他の職種へ転職する場合の職務経歴書に書くポイントについて、簡潔な例文とともに解説します。
・担当した顧客の業界・業種や人材の職種
例)通信業界を主に担当し、○○株式会社などのエンジニア採用にマッチする求職者のサポートに従事しました。
・サポートした求職者の数や内定数、面談数やそれぞれのパーセンテージ、それに対する会社の評価
例)年間○名の求職者をサポートし、○名の内定(○%)を得ました。面談数は○(○%)で、社内では○の評価を得ています。
実績は数値で示し、景気や社会的災害などの影響で実績をアピールしにくい場合、「対前年比」や「部内順位」などの指標を用いるなど工夫します。その他のアピールすべき内容は、転職先の業界に応じてピックアップします。
職務経歴書のその他の注意点Q&A
職務経歴書を作成する際の、その他の注意点をQ&A形式で解説します。
職務経歴書は手書きがベター? パソコンで作成しても問題ない?
職務経歴書を手書きするかパソコンで作成するかについては、応募先の要項を確認してください。指示があればそれにしたがいます。何も書いていなければ、パソコンでの作成が無難です。手書きよりも文字やレイアウトが整っており、読みやすく仕上がるため推奨されることが多いといえます。
職務経歴書は作成後、控えを用意しておくべき?
何を書いたか忘れないように控えを残すことは必要です。しかし、控えを持参して面接中に見て良いか否かは、ケースバイケースのため注意しましょう。参照できない場合でも、面接直前まで確認できるよう、持参しておくことが重要です。
職務経歴は、過去の職歴をすべて記載しなければだめ?
原則として過去の職歴は、正社員に限らずアルバイトなど非正規雇用も含めすべて記載する必要があります。職歴を選択して記載する行為は不誠実です。ただし、1ヶ月程度のように極端に短いアルバイトは書かなくて構いません。
数値でアピールできるような具体的な実績がない……どうしよう?
必ずしも数値でアピールしなければならないわけではありません。「この仕事で頑張ったといえること」「時間も忘れて注力した仕事」などのエピソードを書くとよいでしょう。その際、可能であれば応募先に関連がありそうな、応募先が関心を持ちそうな事柄を選びます。
また、職歴が短く書ける内容がない場合は、学生時代に力を入れて取り組んだエピソードなどを書いても構いません。
郵送で職務経歴書を提出する場合、封筒の書き方で決まったルールはある?
職務経歴書の郵送に決まったルールはありません。しかし、一般的なマナーとして気をつけるべき点があります。
・相手の社名を法人格部分も含めて略さない
株式会社○○であれば、そのまま書きます。(株)や○○だけではマナー違反です。会社名の末尾には「御中」を付けましょう。
・表の左下余白部分に応募書類在中などと中身がわかるように書く
・添え状を同封する
添え状はあいさつ文のようなものです。右上に送付年月日、下がって左側に応募先会社名と担当者名、下がって右側に自分の住所氏名電話番号を記載します、会社名に様などは付けません。会社名の下に書く担当者名は、部署と役職がわかる場合「人事部 係長 山田様」といった書き方になります。担当者の名前がわからない場合は、「採用ご担当者様」です。
次に拝啓で始まるあいさつを書きます。続いて応募する旨の記述、自分の略歴、最後に書類を同封したので検討してほしい旨を書き、右下の敬具で締めます。
キャリアアドバイザーになる場合も、キャリアアドバイザーから転職する場合も職務経歴書での適切なアピールが重要
キャリアアドバイザーの募集に応募する場合、新しくキャリアアドバイザーになりたい人も、キャリアアドバイザーから転職したい人も、職務経歴書をしっかりと書いて、採用担当者の心を動かせるようなアピールをすることが重要です。事実を正確に、表現を工夫することで興味を引くように、そして読みやすく書くことを心掛け、適切なアピールをしてください。
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