2025年7月12日公開
最終更新日:2025年7月12日
投稿者:キャリアアドバイザーAgent求人ナビ編集部

人材コーディネーターのキャリアプランとは? キャリアパスや年収、市場価値を上げるポイントを解説

求職者と企業をつなぐ役割を持つ人材コーディネーターは、人の役に立つ非常に有意義な仕事です。やりがいや将来性のある人気の職種であり、キャリアプランの選択肢も多いです。この記事では人材コーディネーターとして働く上でキャリアプランの重要性やそのメリット、市場価値の上げ方、キャリアパスの例など将来に役立つ情報をまとめて解説します。目次から必要な情報を優先的に参照してください。

 

人材コーディネーターのキャリアプランは重要

ノートパソコンを前に考え事をするビジネスウーマン

人材コーディネーターは、人材派遣会社に登録しているスタッフと人材を求めている企業をつなぐ役割を持つ仕事です。企業に対しては求める人材のスキルや条件などのヒアリングを行い、最適な人材を紹介します。求職者に対しては待遇や条件などの希望にそって、適性があると考えられる企業を紹介し、入社後のサポートや契約更新などを行います。

 

人材コーディネーターとして長く働く上で、キャリアプランは非常に重要です。未経験から入社して仕事を始めたばかりの時期でも、将来について考えておきましょう。企業によっては採用担当者から面接時、または人事担当者から入社後の面談時にキャリアプランについての考えを聞かれることもあります。

 

自己成長のため

早い時期からキャリアプランについて考えることは、自己成長につながります。自己成長のためには、まず明確かつ実現可能な目標の設定が不可欠です。5年後、10年後の自分を思い描き、働き方やポジションなどの目標を決め、達成までのプロセスも考えましょう。

 

できるだけ具体的な計画や目標が望ましいですが、まだ自分のキャリアが不確実な場合は、おおよそのプランを考えます。目標ができれば、おのずと仕事に対する意欲が高まるでしょう。

 

スキルの棚卸しをして考える

現在の自分の能力とキャリアプランを考える上でいわゆる「スキルの棚卸し」は有効な方法です。自分の経験やキャリアの中から、得意なこと、実績、成果などを洗い出して一覧にしましょう。よいことばかりではなく、失敗やそこから学んだことなども含めると自己分析に役立ちます。

 

次に洗い出したリストを整理して、自分のスキルや実績、欠点を正確に把握します。その上で自分が持つスキルや能力が「人材コーディネーターの仕事に今後も役立つか?」を軸にして分析しましょう。結果、将来的にも活躍できるスキルがそろっていれば、人材業界で能力を究めるという選択肢が見えてきます。自己分析が難しい場合は、キャリアカウンセラーやキャリアコンサルタントに相談するのもよいでしょう。

 

人材コーディネーターがキャリアプランを考えるメリットとは

「MERIT」と書かれた付箋

先にもご紹介したように、キャリアプランは早い時期から決めておくのが望ましいです。キャリアを積んで管理職など、ある程度のポジションにつくと、責任もありなかなかキャリアの転換をはかるのが難しくなるためです。もちろん、キャリアのどのフェーズにあってもキャリア転換は可能ですが、早い段階から考えておけばさまざまな準備がしやすいのも理由のひとつです。

 

しかし、仕事を始めたばかりの頃は「仕事を覚えるのに精一杯」「キャリアプランについて考える余裕がない」という人もいるでしょう。次の例文を参考にして自分なりのキャリアプランを立てましょう。

 

「将来はキャリアコンサルタントとして、幅広く求職者のキャリア形成のサポートを行いたいと考えています。そのために人材コーディネーターとして実務経験を3年積んだ後、キャリアコンサルタント試験合格を目指します。さらにキャリアコンサルティング技能検定2級・1級の合格も視野に入れて勉強を進めます。求職者の悩みや不安、働き方への考えを理解し、よりよい提案ができるキャリアコンサルタントとしての実績を積んでいきたいと考えています」

 

次に人材コーディネーターがキャリアプランを考えることで得られるメリットをご紹介します。

 

仕事に対する方向性が定まる

キャリアプランを決めておくと、仕事に対する姿勢や行動などの方向性が定まります。目標がなくただ漫然と仕事をこなしているよりも、意欲が増して成果につながりやすくなります。周りの評価も高くなるでしょう。

 

また、確固たるキャリアプランがあると「今の自分に足りないものは何か?」と常に考える習慣がつきます。こうした習慣は仕事をしていく上で適度な刺激になります。足りないスキルを習得するための努力をしたり、アドバイスを求めたりといった対策を講じるとよいでしょう。

 

キャリアの選択肢が広がる

キャリアプランに基づいて行動していると、おのずと意識が変わり、ビジネスチャンスを見つけやすくなります。例えば、社内で新しい部署が設置されたり、プロジェクトがスタートしたりといった変化に対して能動的に行動できます。常にアンテナをはっている状態であれば、こうしたチャンスを見逃しません。

 

部署異動やプロジェクト参加の意志を上司に伝えたり、熱意を示したりといった行動で、新たな取り組みに参加できる可能性が高まります。多種多様な経験を積むことで、将来のキャリアの選択肢が確実に広がるでしょう。

 

周囲のサポートを受けられる

面接や面談などで自分のキャリアプランを会社に伝えておけば、周囲のサポートが受けられます。人材コーディネーターの場合、社内のスタッフをまとめるリーダーやマネージャーなどを選出する際に、声をかけてもらえる確率が高くなるでしょう。

 

自分の興味や能力を把握してキャリアプランの共有を行うことで「自社で長く活躍してくれる人材」として認識され、周囲の協力が得られ少しずつでも理想の働き方に近づけます。

 

人材コーディネーターのキャリアパス

笑顔で説明するビジネスマン

キャリアプランとキャリアパスは名称が似ていますが、意味や定義が異なります。キャリアパスは企業が従業員の昇進や昇格など将来のキャリアに関する道筋を示すものです。最近では求人情報の中に想定されるキャリアパスが提示されていることが多く、就職・転職の際の参考になります。

 

人材コーディネーターは、求職者のサポートを行い、カウンセラーの役割も果たします。また、企業に対しては営業職との役割を持つため、さまざまなスキルが習得でき、キャリアパスの選択肢も多く用意されているのが特徴です。

 

キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタント

人材コーディネーターの仕事にやりがいや意欲、適性があると感じている人は、人材業界で別の職種やより専門性の高い職種を目指すのもよいでしょう。例えば、キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントなどがあります。

 

キャリアアドバイザーは、企業によっては人材コーディネーターと同じ仕事内容の場合がありますが、主に人材紹介会社や転職エージェントなどで求職者のサポート全般を行う仕事です。模擬面談や履歴書、職務経歴書の添削、面談日の調整など長期的に求職者に関わります。

 

キャリアコンサルタントは、国家資格である「キャリアコンサルタント試験」に合格する必要があります。厚生労働省ではキャリアコンサルティングについて「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」(※1)としています。企業の人事部門や教育機関、地域施設などで従業員や学生にキャリア形成のサポートやアドバイスなどを行います。

 

受験資格は一定の実務経験または厚生労働省が認める養成講座の受講です。試験に合格するまでに時間がかかるため、計画的に実務経験を積んで試験に臨むのがよいでしょう。

 

※1 出典:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/career_consulting.html

 

マネジメント職への昇進

人材コーディネーターとして実績を積めば、同じ会社で上級職やマネジメント職に昇進するキャリアパスもあります。求職者へのサポート業務から部下の管理、育成などのマネジメントを行うため、経営に関する知識やコーチング能力なども求められます。

 

人材コーディネーターの職務で結果を出しながら、上級職への昇進を視野に入れて計画を立てましょう。目指すポジションに行きつくまでにできる行動計画も必要です。他分野の勉強をしたり経営・マネジメント系の資格を取得したりといった方法があります。

 

別の職種への転職

人材コーディネーターとして積み上げたキャリアや能力、人脈などを活かして、別の職種への転職というキャリアパスもあります。対人スキルやヒアリングスキル、提案力が活かせる職種では営業職が考えられますが、自分の適性に合った職種やチャレンジしたい職種を選ぶことが大切です。

 

独立・起業

難易度は高いですが専門知識が必要なキャリアコンサルタントなどで実績を積めば、独立・起業も可能です。コンサルタント業には特別な認可は必要なく、顧客がいれば独立できます。人材紹介会社を設立する際には、免許の取得やさまざまな要件があるため、注意しましょう。

 

人材コーディネーターの年収と市場価値

給与明細と電卓

長期的に続く人材不足から人材業界の需要は高まっています。求人ボックス 給与ナビが2025年4月に発表したデータ(※2)によると、人材コーディネーターの平均年収は約

387万円です。国税庁長官官房企画課発表の「令和5年分 民間給与実態統計調査」(※3)の全業種の平均年収495万5,000円と比べると低い傾向です。

 

しかし、全体を見ると297万円〜683万円と幅が広いため、一概には言えません。勤続年数や勤務する地域、扱う人材の業種などによって収入は変動するため、高い年収も期待できます。データだけに左右されず、実際の求人情報を参照して年収や待遇をリサーチするとよいでしょう。

 

※2 出典:求人ボックス 給与ナビ「人材コーディネーターの仕事の年収・時給・給料」

https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%83%BB%E6%99%82%E7%B5%A6

※3 出典:国税庁長官官房企画課「令和5年分 民間給与実態統計調査」

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2023/pdf/R05_000.pdf

 

人材コーディネーターとしての市場価値を高める方法

希望する年収や待遇がある企業を選ぶこと以外に、自分の人材コーディネーターとしての市場価値を高める努力も必要です。会社や取引先企業、求職者のために貢献する意欲を持って仕事に取り組みましょう。さらに対人スキルや営業力、ヒアリング力、問題解決能力など強みが多いほど市場価値の向上につながります。

 

「キャリアコンサルタント試験」や「キャリアコンサルティング技能検定」などの資格を取るのもよいでしょう。

 

人材コーディネーターがキャリアアップのためにできること

セミナーで挙手する女性

人材コーディネーターとしての仕事を誠実にこなし、設定した目標を達成していくのは非常に重要です。その他、キャリアアップの実現に有効な方法をご紹介します。

 

スキルアップのための資格取得や研修受講

将来に向けたキャリアプランの目的や道筋を明らかにした上で、職務に役立つ資格取得や研修を受講すると、スキルアップや自己研鑽につながります。キャリア系の資格や講座にとどまらず、幅広い視野を持つため、自分に向いている分野について知見を深めるのもおすすめです。

 

ネットワーク構築

人脈を広げたり、情報交換の場に出席したりといった試みも大切です。多くの人との出会いや多様な価値観を知ることで自身が成長できます。業務に関連するイベントやセミナーへの参加、オンラインプラットフォームの活用などは、業界の最新動向を知るチャンスでもあります。

 

キャリアアップの成功事例

イベント企画会社などの経歴を経て人材派遣会社に人材コーディネーターとして転職したA

さんは、事務職派遣で未経験の求職者を担当していました。仕事をこなしていくなか、早い段階で「もっと自分のスキルを上げたい」と考えるようになりました。ハイクラスの人材紹介に関わることでスキルアップが図れると考え、プロフェッショナル人材(IT業界)の人材紹介・支援サービス会社に転職。新たなキャリアのスタートでした。

 

転職先では、キャリアコーディネーターとしてフリーランスのコンサルタント職と取引先企業やプロジェクトへのマッチングを支援する業務に従事。未経験のジャンルだったこともあり、最初はご自身で歯がゆい思いをしたようですが、研修を受けたりインプットを徹底したりといった努力を重ねました。

 

仕事に対する姿勢や学び続ける姿勢が評価され、入社後一年未満でチームリーダーに抜擢。現在ではチームメンバーのマネジメントも担当して活躍されています。

 

Aさんが常に心がけていることは「スピーディーな対応」と「物事を前向きに捉えること」だとか。スピーディーな対応は、顧客からの信頼につながり、例えマッチングが成功しなくても「また担当してもらいたい」という良好な関係構築に役立っています。今後はマネジメント経験をもっと積み、将来的には法人営業にも挑戦したいと語られています。

 

人材コーディネーターの仕事に必要なスキル、能力

笑顔で商談を行うビジネスマン

人材コーディネーターは、多彩なスキルや能力が必要とされます。必要なスキルを知ることで、将来的に人材業界でキャリアアップが図れるかの判断ができるでしょう。

 

コミュニケーション能力

求職者の心に寄り添い、親身になって支援をするためには、傑出したコミュニケーション能力が不可欠です。ただ話すだけでなく、会話の中から真のニーズを汲み取れるように意識しましょう。初対面の求職者との面談や企業との交渉の場においても役立ちます。

 

問題解決能力

求職者と企業双方の希望を最大限かなえるのが、人材コーディネーターの職務ですが、ときには難しいケースも存在します。双方の希望や条件がマッチしない、どちらかに不満があるなど、問題が生じることがあります。そのため、どのような場面でも相手の不利益にならないよう、問題を解決できる能力が必要です。言いにくいことでも上手に交渉する術を身につけておくとよいでしょう。

 

業界の最新トレンド理解

人材業界の最新トレンドや転職市場の動向、取引先企業の業界に関する情報などは、常に収集するよう努めましょう。政府発表の統計データやニュース、法改正の情報、セミナー、社内情報などで知識を深めておくと、時代に即応した提案ができるようになり、ミスマッチを防げます。膨大な情報の中から的確に取捨選択して、正確な情報だけを分析する能力も伸ばしましょう。さらに海外のトレンドにも目を向けるとグローバルな視野が培われます。

 

人材コーディネーターが「大変」「きつい」といわれる理由

ノートパソコンの前で考えこむ女性

求職者の希望や悩みに寄り添い、企業との橋渡し役になる人材コーディネーターは、人の役に立っている充足感とやりがいを感じられる仕事です。しかし、なかには「大変」「きつい」「激務」といったネガティブな意見もあります。

 

派遣先企業と求職者の板挟み

人材コーディネーターはクライアントである派遣先企業のニーズはもちろん、求職者の要望にも応えなくてはなりません。しかし、両者の意見が食い違う時や実現不可能な要求がされた時には、板挟みになり精神的にきつさを感じることがあるでしょう。両者の折衷案が自分では見つけられない場合は上司や同僚に相談するのもよいでしょう。

 

場合によっては残業が多くなる

一般的に人材コーディネーターは複数のスタッフの管理やフォローを任されています。スタッフとの定期面談だけでも就業時間がまちまちだったり、時間外に対応する必要があったりといった事情で残業が多くなるケースがあります。また、業務が多すぎて、定時には帰れない会社もあるでしょう。転職する際には残業の頻度や業務量などを確認しておきましょう。

 

人材コーディネーターはキャリアップできれば多様な働き方ができる

笑顔のビジネスウーマン

人材コーディネーターとして十分なキャリアを積んで実力も身につけば、フリーランスや独立・起業など、働き方の選択肢が広がります。ワークライフバランスを優先したい人に向いています。将来、こうした働き方を想定している場合は、人脈作りや実績を積むことに注力しましょう。

 

人材コーディネーターのキャリアプランは早い段階で考えておこう!

人材コーディネーターのキャリアプランは、できるだけ早い段階で決めておきたいものです。プランを決めることで、仕事に対する姿勢が変わり目標に向けてブレずに進めます。計画や目標を決めた後でも、軌道修正はいくらでも可能です。価値観の変化やライフイベントなどで目標が変わることがあります。キャリアプランの立て方に悩む場合は、転職エージェントやキャリアアドバイザーなどプロの力を借りるのもよいでしょう。

 

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