2025年7月12日公開
最終更新日:2025年7月12日
投稿者:キャリアアドバイザーAgent求人ナビ編集部

人材コーディネーターの将来性とは? 年収ややりがいを徹底解説

人材コーディネーターとは、派遣会社などに在籍して求職者と企業をマッチングさせる職種です。多くの求人情報を目にする機会がありますが、実際に人材コーディネーターの将来性はどうなのでしょうか。この記事では、転職する上で知っておきたい人材コーディネーターの現状や転職市場の動向、将来性、年収などについてまとめて徹底解説します。人材コーディネーターや人材業界への転職を考えている人はぜひ参考にしてください。

 

人材コーディネーターの現状と転職市場の今後

高層ビルと右肩上がりのグラフ、矢印

現在、あらゆる業種で人材不足が差し迫った問題となっています。厚生労働省発表の「一般職業紹介状況(令和7年3月分及び令和6年度分)」(※1)によると、2025年3月の有効求人倍率は1.26倍です。株式会社パソナ発表の「パソナ転職市場レポート」(※2)では2025年1月時点の有効求人倍率は全体で1.97倍と高い水準でした。

 

人材不足は今後も長期的に継続すると考えられ、企業の求人数も増えるでしょう。人材業界の市場も活発化すると予測されます。

 

※1 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年3月分及び令和6年度分)」

https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001479026.pdf

※2 出典:株式会社パソナ「パソナ転職市場レポート」

https://www.pasona.co.jp/clients/service/column/career/jobchangereport_total2501/

 

人材コーディネーターの役割

人材コーディネーターは派遣会社や人材紹介会社に在籍し、企業が求める有能な人材を多くの求職者の中から選び、紹介する重要な役割を担う職種です。企業のニーズに応えられるよう、スキルや能力を持った求職者を集客する営業職としての役割もあります。

 

求職者に対しては転職に関する要望や不安、キャリアプランなどを聞き、相談にのったり面接や職務経歴書の添削などのサポートを行ったりといった親身な対応が求められます。転職活動において人材コーディネーターの存在は非常に重要です。

 

転職市場の今後

転職者が増加している社会情勢からみると、転職市場は今後も成長する見通しです。求職者側も物価高騰が続き、「現在の収入では生活が困難」と転職を考える人も多数います。こうした状況から人材業界でも人材コーディネーターやキャリアアドバイザーなど、スキルを持った人材の確保が必要になってきます。

 

人材コーディネーターとキャリアアドバイザーの違い

笑顔で顧客に説明をするビジネスウーマン

キャリアアドバイザーは人材紹介会社や転職エージェントなどに在籍し、求職者の希望にそった企業を紹介し、入社までの面接や書類作成などの支援を行う仕事です。入社前に条件や待遇面の交渉なども行います。

 

人材コーディネーターは主に人材派遣会社に勤め、企業からの求人に対して自社に登録している派遣スタッフを紹介します。派遣スタッフ、派遣社員は入社後も人材派遣会社に在籍しているため、面接に同行したり、入社後も定期的に面談したりといった業務もあります。

 

しかし、人材紹介会社によっては、人材コーディネーターはキャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントとほぼ同じ業務をこなすこともあり、一概にはいえません。人材コーディネーターへ転職する際には業務の範囲を正確に確認しておきましょう。

 

人材コーディネーターの将来性とは

スーツ姿の男性と「AI」の文字

就職・転職市場の拡大で人材コーディネーターの需要は増加すると考えられます。しかし、人材不足の問題以外にも、人材業界に関わる社会の変化は顕著な傾向です。2025年の傾向として以下のような課題があります。

 

・働き方改革の推進

・テレワークの普及

・副業・兼業の増加

・女性、高齢者の就業増加

・外国人材の受け入れ

・AIの普及による業務内容の変化

 

働き方改革やテレワークの普及も副業・兼業の増加により、求職者が望む働き方の多様化が進んでいます。例えばワーク・ライフ・バランスを重視するため時短勤務を求める求職者に対して、企業がフルタイム勤務できる人材を求めているケースでは、両者の希望はかなえられません。求職者の希望をかなえつつ、企業の要望に応えることが難しくなり、人材コーディネーターの手腕が問われます。

 

女性・高齢者の就業増加では、企業側の受け入れ体制や採用基準の見直しなどが必要になるでしょう。女性や高齢者はライフイベントや個々の事情で、長らくブランクがある場合が多いです。こうした人たちの就業促進、再就職支援は人材業界でも重要視しなければならない課題といえます。

 

国内労働力自体が不足している現在、外国人材の雇用も視野に入れなければなりません。厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)」(※3)によると、外国人労働者数は約230万人と過去最多を更新しています。近年では外国人材紹介ビジネスを展開する事業所も多いです。従来の人材業界でも外国人材の雇用サポートが求められる時代になりつつあるといえるでしょう。

 

これらの問題や変化に対応するためには、時代に合った人材が必要です。柔軟な思考力や変化に対応できる適応力、広い視野を持つ人材コーディネーターの存在が欠かせません。人材コーディネーターに将来性は十分にありますが、業界の動向やトレンドを把握しておきましょう。

 

※3 出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和6年10月末時点)」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_50256.html

 

テクノロジーの進化と人材業界への影響

多くの企業ではDX化や最新テクノロジーを使った業務効率化が進んでおり、人材業界も同様です。求職者との面談や就職・転職のサポートなど対面で行う業務がメインの人材コーディネーターの仕事は他の業種と比べてアナログな部分が多い面がありますが、今後人材業界でもDX化が進むでしょう。

 

・従業員(派遣社員)のデータ一元化

・顧客管理

・AIを活用した企業と求職者のマッチング

・オンライン面談の実施

 

これらの業務のDX化で効率も上がるでしょう。特にAIを活用した求職者と企業のマッチングは大きな成果を上げており、成功事例も多数あります。ITツールを円滑に使いこなすためには、人材業界で働くスタッフにも一定のITスキルが必要です。

 

また、紹介する企業側もDX化が定着しているため、IT人材の確保も必須となるでしょう。人材コーディネーターにも、最新の技術への知見やITスキルがあれば転職に有利といえます。

 

人材コーディネーターのやりがい

笑顔で顧客と話すビジネスマン

求職者と企業をマッチングさせる人材コーディネーターは難しい仕事ですが、やりがいも多くあります。転職の際には給与や待遇、人間関係も重要ですが、やりがいがあるかどうかも大切な判断ポイントです。人材コーディネーターのやりがいを具体的に解説します。

 

求職者の人生の大事な局面に関われる

人材コーディネーターが毎日業務のなかで関わる就職・転職は、求職者にとって人生の大事な局面のひとつです。求職者の悩みや不安に親身になって寄り添い、人生の大きな選択に関われることは非常に大きなやりがいを感じるでしょう。就職・転職が見事成功すればなおさらです。

 

求職者と企業、双方の役に立てる

人材コーディネーターは求職者と企業、双方のニーズを汲みとり、マッチングさせる役割を持っています。特に現在は企業の多くは人材不足の問題を抱えており、有能で即戦力なる人材を求めています。そのような状況下で企業が希望する能力や経歴を持った人材を紹介することは企業の役に立ち、関係性がよくなるでしょう。

 

さらに求職者も、売り手市場とはいえ、自分が求める条件の企業に入社できることは大きな転機であり喜びです。求職者と企業の役に立っているという思いはやりがいにつながるでしょう。「人の役に立つ仕事がしたい」という人におすすめの仕事です。

 

キャリアを積むごとにスキルが身に付く

人材コーディネーターは、キャリアを積むたびにさまざまなスキルが自分のものになります。「企業と求職者のマッチング」とひと口に言っても、成果につながるまでにはさまざまな業務や労力が伴います。

 

スタッフの受け入れ先になる企業の新規開拓から人材像を把握するためのヒアリングなどで営業スキルが磨かれるでしょう。さらに人材を紹介する過程ですべてが円滑に進むとは限りません。トラブルや課題が生じるケースもあり「大変」と感じるかもしれません。しかし、このような経験は必ず自身の成長に結びつきます。

 

対人スキルや問題解決能力、論理的思考力など、将来的にも活用できる能力が向上するでしょう。トラブルなどのネガティブな経験を自分の力にできる人に向いている仕事といえます。

 

自分の能力を発揮できる

人材コーディネーターとして多くの経験があっても、すべての求職者を希望する企業に派遣・入社させられるわけではありません。企業側の条件や待遇面などで折り合いがつかず、求職者との板挟みになることもあります。困難に直面した時は、自分が持つ能力を発揮できるチャンスです。双方が納得できるよう交渉する能力、課題解決能力などが大きな強みになります。

 

自分の能力で問題を解決できた時に大きなやりがいを感じるはずです。こうした能力は人材業界に限らず、営業職や販売職でも培われます。自分の能力を最大限に活かしてトラブルを回避し、成果を出した成功体験は今後のキャリアの糧になるでしょう。

 

多くの人との関わりから人脈が築ける

人材コーディネーターは日々の業務で多くの人と会い、話をするのが業務の大半を占めます。求職者や企業の採用担当者など、多くの人と出会います。自分だけの人脈を築ける機会も多いでしょう。日々のコミュニケーションは、人脈を広げる機会を創出します。出会った人たちとの付き合いを大切にしたり多様な価値観に触れたりといった経験は、自己成長につながります。築いた人脈は将来的なキャリアアップに役立つこともあるでしょう。

 

気になる人材コーディネーターの年収はどれくらい?

「MONEY」のブロックと「Business」の文字

転職する際には、職場環境とともに年収や待遇が気になるものです。人材ボックスの統計データ(※4)によると、人材コーディネーターの正社員の平均年収は約387万円です。国税庁長官官房企画課が発表した「令和5年分 民間給与実態統計調査」(※5)では国内の平均年収は495万5,000円で、人材コーディネーターの年収は平均よりもやや低めといえます。

 

ただし、前者の統計に見られる年収の幅は297〜683万円と広いため、企業が扱う人材の業種やマネージャーなどの上級職への昇進などで年収が上がる可能性は十分考えられます。求人情報を見る際には昇給や昇進はあるのかを確認しておきましょう。

 

※4 出典:人材ボックス 給料ナビ「人材コーディネーターの仕事の年収・時給・給料」

https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%83%BB%E6%99%82%E7%B5%A6

※5 出典:国税庁長官官房企画課「令和5年分 民間給与実態統計調査」

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2023/pdf/R05_000.pdf

 

人材コーディネーターへの転職が成功するコツ

ノートパソコンを見ながら仕事をするビジネスウーマン

人材コーディネーターは未経験でも始められる仕事で、実際の求人でも「業界未経験OK」と記載されていることが少なくありません。販売職や営業職など、人と関わる職種で成果を出してきた人でも十分に採用される可能性があります。転職を成功に導くコツを詳しく解説します。

 

仕事内容を正確に理解しておく

人材コーディネーターは将来性もやりがいもある魅力的な仕事です。しかし、稀に「大変」「きつい」といった意見も聞かれることがあります。扱う人材の種類や業務形態によって異なりますが、次のような意見です。

 

・残業が多い

・求職者(派遣スタッフ)と取引先企業との板挟み

・ノルマ達成が厳しい

 

残業に関しては、求職者との面談や入社後のフォローなどが就業後に行われるケースがあるため、定時に仕事が終わらないという事情があります。ノルマは企業によっては新規顧客(企業)獲得やスタッフの契約更新数などが課されることが多い傾向です。ただ、ノルマを達成すると給与にプラスしてインセンティブが支払われることもあります。

 

残業の頻度やノルマやインセンティブの有無を含めて、入社前には業務内容を正しく理解しておきましょう。事前に就業形態がわかっていれば安心です。

 

「志望動機」を充実させる

職務経歴書に記入したり面接の際に答えたりする「志望動機」はありきたりで平凡なものでなく、自分の個性や強みが十分に伝わる内容にしましょう。「なぜ人材業界を選んだのか」「なぜ人材コーディネーターを希望するのか」「なぜこの会社を選んだのか」といった基本的な内容はもちろん、自分なりの回答を用意しておくのが望ましいです。

 

志望動機とともに入社後に自分が貢献したいこと、取り組みたいことなど意欲的な答えも必要です。希望する企業の社風や理念、業務内容まで把握した上で考えるとよいでしょう。

 

キャリアや適性をアピールする

人材業界の経験があれば詳しい実績を、未経験の場合は人材コーディネーターの適性があると認めてもらえるキャリアやスキルをアピールしましょう。人材関連の資格に限らず、労務関連やカウンセラーの資格も有利になることがあります。また、コミュニケーション能力やヒアリング能力など、自己分析をして自分だけの強みを見つけましょう。

 

転職エージェントの活用

転職活動は想像以上に時間や手間がかかるものです。今後のキャリアを決める大事な局面では、自分だけの力で転職活動を行うよりも転職エージェントやキャリアカウンセリングなど、プロのサポートを受けるほうが効率よく転職ができます。特に人材業界に強いコネクションを持っていたり、人材業界に特化したいたりといったエージェントがよいでしょう。

 

自分で求人サイトを見て探すよりも多くの求人数を提案してもらえ、入社前にさまざまな情報を得られるメリットもあります。

 

人材コーディネーターは将来性のある職種!キャリアアップしてやりがいを見つけよう

企業の人材不足や社会情勢の変化などが影響して、転職市場は好調です。転職で大事な役割を担う人材コーディネーターは将来性のある仕事といえます。また、仕事としてのやりがいや魅力も多く、キャリアプランをたてやすいのも特徴です。多くの実績をもつ転職エージェントを利用して、自分の希望に合う企業への転職を成功させましょう。

 

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